当然ですが、とりあえず女性レイヤーさんはイヤがりますね、こういうの…
「コスチュームプレイ」、いわゆる コスプレ をしている状態でエッチをするアダルトビデオやアダルトDVD、動画配信などの映像作品全般を、「コスプレAV」「コスプレアダルトビデオ」 と呼びます。
ただし メイドさん の衣装である メイド服 あたりならともかく、現在のAVの世界では 「看護婦」 とか ブルマー などの「体操着」、セーラー服 などでも、とりあえず何でもかんでもコスプレと名づけて制作販売している映像プロダクションがほとんどです。 ですので、「同人」 や おたく の世界で 「コスプレAV」 とわざわざ呼ぶ時には、アニメ や ゲーム の登場人物のコスチュームを身に着けた状態のもの (いわゆる 版権もの のコスプレのみ) を、指し示す時に使うケースが大半です。
膨大なタイトルが多くのインディーズ系より 「コスプレAV」 としてリリース
コスプレBUKKAKE 19」 Shuttle Japan Co.,Ltd.(c) CCP-19/ 本藤らら/ ウ○ヌス VHS/ 60分/ \5,800/ |
なお現在では、必ずしも過激なエッチシーンがある作品のみがAVとは呼ばれていませんので、完全違法モノである 盗撮 したビデオ (イベント会場 で女性レイヤーの パンチラ や着替えを盗み撮りするようなもの) なんかも、この ジャンル に含める考え方が一般的です。
自分自身が被害者になりうる女性の コスプレイヤー さんがそもそも犯罪でもある盗撮モノを毛嫌いするのは当然ですが、AV女優が着衣して演技する一般のコスプレAVも極端に嫌っているのは、こうしたビデオの存在が自分たちコスプレイヤーの一般から受ける印象を悪化させているとの認識に加え、ビデオを見て勘違いした男性から同一視されているかのような扱いを受けて腹が立ったなど、実感として気分の悪くなる存在であるからなのだと思います。
コスプレ BUKKAKE 02」 Shuttle Japan Co.,Ltd.(c) CCP-02/ 若菜玲美 ホワイトアルバム/ 森川由○ VHS/ 60分/ \5,200/ |
さらに女性レイヤーさんの中には、ごく真面目なレイヤーさんのような 「好きな キャラ になりきる」 目的ではなく、こうしたビデオが売れる世相に便乗するかのような活動をしている人も稀にいたりします。
ことさらに露出度の高い CD-ROM 写真集を高額で売りに出したり、サイトでそうした 画像 を公開して有料のビデオチャット (コスプレライブチャットとかテレビチャットなどの、動画つきの チャット) でアルバイトをしているなど、微妙にコスプレ界の住人の間に亀裂を生む存在であるのも注目すべき点です。
まぁ実際、一部のコスプレ系の情報ポータルサイトなどでは、コスプレイヤーさんからこうした作品の出演者を物色しているようなところもあったりしますから、レイヤーさん本人の意識とは別に、こうした世界の人なりシステムなりが互いに密接な関わりを持っているケースもあったりするんですけどね。
一方、男性の側から見るとどうなんでしょう。 まぁ大半の人は興味がないってのが実感だと思います。 せいぜい 「ヘンなビデオがある」「今度の集まりで ネタ として使えそう」 くらいの印象でしょう。 制作者側でもこうしたビデオは低予算で作られる 「色物」「企画物」 として扱う場合がほとんどでしたので、こうした見かたは本来、正しいのだと思います。
しかしこうしたビデオが各社から (もっぱら通販などを主な販路とするインディーズ系のセルビデオメーカーなど) 相次いで発売され売れると分かると、どんどん レベル の高い女優さんが登場するようになり、さらにイベントなどでの普通の 「コスプレ」 が人気を得て行き、一種のアイドルのようなレイヤーさんが登場するに及んで、その ファン らの 「実用品」 として積極的に求めるユーザーも広がってきている印象があります。
細分化し先鋭化してゆく 「コスプレAV」 の世界
コスプレイヤー口説き撮り ドキュメント 6」 Shuttle Japan Co.,Ltd.(c) DCD-06/ 美女2人 セー○ーヴ○ーナス&レイ○ァン DVD/ 80分/ \3,400 |
本来 「コスプレ」 は、コスプレを行う人、本人だけの 「完全な自己満足」 の 趣味 でした。 しかしコスプレ自体の人気の上昇と共に素敵なレイヤーさんが多数登場するようになると、今度は 「コスプレを見て楽しむ人」「撮影して写真を集めるのが好きな人」 があらわれました。
この 「見て楽しむ人」 も、本来は好きなキャラの現実世界での代替として好きであったのが、いつしかキャラではなく、コスプレを行っているレイヤーさんご本人に興味と嗜好が向いてゆく傾向がみられるようになってきました。
その意味で、80年代前半に登場した版権コスプレ系のビデオの多くがちょっとした悪の組織との寸劇をエッチシーンの前に持っていたり、元ネタ の登場人物の相関関係をストーリーでそれとなくなぞっていたのとは対照的に、最近では従来の作風のものに加え 「イベント会場で見つけたレイヤーさんを口説いて脱がせてエッチしました」 みたいな実録モノっぽい切り口が増えて来ているのもその流れなのでしょう。
まぁ当然の話ではありますが、ある女性コスプレイヤーさんの事が好きになった男性ファンがいたとして、彼らの全てがお目当てのレイヤーさんと仲良くなったりお付き合い出来るわけではありませんから…その欲望の受け皿としての 需要 があったんでしょうね。
いわゆる 「コスプレ風俗 (聖コスプレ学園など)」 などと同様、出るべくして出たといった感じだと思います。
ついには世界観やその他の登場キャラまでを再現(って云うかパクった) した長編もののコスプレAVも登場
前述した、エロパロ同人誌やエロパロアニメなどと同じ動機と ノリ で作られた、元作品の 世界観 をある程度残したコスプレAV、盗撮などの非合法なもの、コスプレイヤーさんを口説いて、あるいは 騙し てエッチする実録モノ的な作品のほかにも、様々なジャンルのものが登場しています。
とりわけ初めてみた人を仰天させるのは、「美少女フィギュアAV」。 これは何かと云いますと、体はコスプレ状態、顔には 「着ぐるみ」 の頭部よりだいぶんリアルな作りのキャラの被り物をしている女性とエッチする…という、ある意味 フェチ の一種なんでしょうけど、これで本当に勃つのかい! と思わせるような作品も出てきています。
また元ネタを持たない作品でも、特撮番組のテイストを持つ美少女戦隊モノのようなAVも、実はかなり昔から存在し、現在は複数のメーカーからシリーズ化したタイトルがいくつも出ているほどの人気や支持を得ています。 まぁ特撮もAVも低予算・若いスタッフ・その場のノリとギャグが優先、みたいな制作 環境 の類似性があるので、元々親和性は高いのかも知れません。
シャトルジャパンとTMA、GIGA あたりが御三家でしょうか…
主な制作発売メーカーは同人サークル的に作っているところ、アダルトショップなどが窓口となり盗撮系動画などを裏ルートや ネット での配信のみで流しているところを含め、実はけっこうな数があります。
一般にも知られている大手と云うと、ここで作品パッケージを引用紹介しているこのジャンルでの代名詞的な存在、「シャトルジャパン (→ こちら)」 さんがあまりに有名です。 元々実録風の作品を得意としていましたが、最近はストーリーなどに凝った作品もリリースしており、またスタッフに好きモノがいるのか、とっくに放映が終わったような古いアニメのAVを思い出したかのように唐突に出したりしています。 一部のファンはそこにこだわりや同志的な共感すら覚える人もいるようです (現在は 新規 タイトル制作は休止、DL販売のみ)。
またオリジナル戦隊モノに強く、前述した 「美少女フィギュアAV」 や 「ヒロイン 歴30年のセーラーマダム」など、とにかくインパクトのある作品タイトルを数多く持つ老舗 「GIGA (→ こちら)」 さん、美少女モノでおたく好みの作品を多くリリース、オリジナル特撮モノである 「チチレンジャー」 が有名な 「TMA (→ こちら)」 さんあたりが、この世界でのAV御三家とも呼ぶべき存在でしょうか。
元々インディーズ系として安価でビデオを販売していたのがこれらの会社ですが、DVD の時代となり、更に低価格で販売を行うようになりました。 メジャー系がどちらかと云うと人気女優を起用して流行のコスプレ衣装をとりあえず着せてみました的な作り方であるのに対し、独特のこだわりや企画力にものを云わせた作風が、ちょっと同人的でいい感じです。
過去作品の中から人気のあったものを総集編としてまとめたシリーズを出しているところもあり、昨今急速に知名度を上げています。 まぁ一部のファンを対象に、の話ですが。
人気とともに、多くのAVメーカーが新規参入
他にも 「ケイ・エム・プロデュース」「宇宙企画」「桃太郎」「グレイズ」「ソフト・オン・デマンド」「アルファーインターナショナル」「ビックモーカル」「ミリオン」「フラワーワークス」「AVS」「クリスタル映像」 はじめ、内外の有名無名のソフト屋さんが版権コスプレ系の作品をリリースしています。
ただしこれらの中の一部には、コスプレメインでやってるコダワリ系のインディーズなどに比べると詰めが甘い、ある意味 「わかってない」 作品も多く、コスチュームやモデルの 雰囲気 だけで選ぶと後悔する場合もあるようです。 って云うか、全裸 にしたら意味ねーだろ ボケ っ! やめちまえよお前! スク水 の乳首のところに 穴あける とか 誰得 なんだよ、答えてみろ! いいから目を見て答えてみろ! みたいに感じる人もいるようです。
また写真など 画像 類も含めたネット配信の大手としては、「e-dre@m (→ こちら)」 さん、「B.L.T (→ こちら)」さん、「白桃企画 (→ こちら)」 さんあたりが有名です。 こうした国内のメーカー以外に、しばらく前から海外でも日本アニメやゲームのキャラを題材としたコスプレAVを作っているメーカーが存在したりするのも興味深いです。 現地で作られるほどの需要があるんでしょうかね。 ダイナマイツボディで迫力ありすぎなコスプレもヘンな感じで笑えます。
別にお勧めする訳ではありませんが、この手の映像作品を全く受け付けないタイプの方でないのなら、まぁ世の中にはこういう世界もあるんだと、ちょっと覗き見してみるのも面白いかも知れませ
なお云うまでもありませんが、くれぐれも現実の女性レイヤーさんの前では、この手のビデオの事は、例え冗談でも絶対に話題にしたりしませんように。 「抱き枕」 や 「1万円の縫いぐるみ」 と並んで、相手から生理的に嫌悪されること請け合いです。
飛影はそんなこと言わない! そしてついに涼宮ハルヒやらき☆すたまでが…
ティナだっちゃ☆」 マックスエー/ Calen 60xv556/ Rio(柚木ティナ) うる星やつら ラムちゃん DVD/ 120分/ \2,940 |
こうした作品は、新しい人気アニメ、ゲームタイトルを モチーフ に選ぶ一方、古い作品やマニアックなマイナー作品にも、発掘するようなノリで元ネタを広げています。 ここ最近話題になった作品や、かつて一世を風靡したような作品は、どこかのソフトハウスやレーベルが、ほぼ必ずフィーチャーしているといっても過言ではないでしょう。
一方で、ちょっと変わった カテゴリ の作品も登場しています。 例えば、コスプレとは直接の関係がありませんが、インディーズ系のレーベル ATHENA (アテナ映像) の素人自主参加作品 「欲情列島宅配便 私の処女を破りに来てッ!!」 では、自称 腐女子 の 処女 が 「幽遊白書」 の蔵馬にトリップ。 その独特のオーラと 腐臭 に恐怖し泣き叫ぶAV男優に、「飛影はそんなこと言わない!」 と云い放つスゴイのもあったりしますが…これはコスプレAVならぬ、腐女子AVになるんでしょうか…。
また 「そこまでやるのか…!」 ってな力の入りようの作品もあります。 一例として、2006年の大ヒットアニメ、「涼宮ハルヒの憂鬱」 をまんまパクッたコスプレAV「涼宮ハヒルの憂鬱」(同年12月15日発売) は凄いですね。 っていうか、さすがにやりすぎ。 まあ原作者などが黙殺するのを期待しているのかも知れませんが…本編だけでなく、予告編も、元ネタの番組宣伝をそのまま再現していたりします。 AVで140分ってのも凄い。 尺だけみたら、ほとんど映画です。
内容は、ハゲ のおっさんが学生役で出ていたりと、かなりアレな感じなんですが、まぁどういう経過を辿るのか、眺めてみようって思ってます…。