スク水といえば、旧タイプのスカート型が攻守最強形態でしょうか…
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旧タイプスクール水着 (旧スク水) (同人する子) |
「スクール水着」 とは、小中高校までの学校の体育の授業で、水泳の時間にプールなどで着用する学校指定の 水着・水泳着 のことです。
もちろん男女ともにありますが、こちらの世界ではもっぱら女子 (女児) 用の水着を指すことが多く、ワンピースタイプ の紺色の水着 (ワンピ水着) を示す言葉となっています。 略して 「スク水」 などとも呼びますが、このスク水との表現の場合は、ほぼ間違いなく女児・女子用の学校指定水泳着となります。 男子用の場合は通常 海パン と呼ぶことが多いでしょう。
ロリコン や ロリ、(ロリータ/ Lolita)、あるいは U-15アイドル や 妹系、お菓子系 と呼ばれる カテゴリ では、通学用の制服である セーラー服 や、80年代まで日本中で使われていた女児用体操服のひとつ、ブルマー などの学校指定品と並んで最重要 アイテム、萌え要素 のひとつとされています。 当然、多くの ファン がついているようです。
いかにも昭和テイストな指定水着 「スク水」
スクール水着の基本的な構造としては、紺、もしくは黒に近いほどの濃紺の、光沢のない厚手のマット生地で作られており (時期によって異なります)、材質はナイロンやポリエステルのため伸縮性に乏しく、体操着 のひとつであるにもかかわらず、あまり激しい動きを得意とするようなつくりになっていません。
厚手なのは、糸の編み方で伸縮性を持たせるための工夫なのですが、成長の著しい時期に身に着けるだけに、例えば体が大きくなって窮屈に、そして小さくなった水着から太ももなどがはちきれんばかりに飛び出す様は健康美に溢れ、それが独特の 地味 で禁欲的なデザインとの対比で、ある意味とてもエロティックな 雰囲気 を持っています。
なお色が紺色なのは、白やエンジなど他の 色 だと水に濡れた時に下が 透け て見える恐れがあったためです。 実際は布地を二重三重にすれば透けるのを避けることもできますが、セーラー服の襟やブルマーなど、紺色は代表的な スクールカラー のひとつとなっていましたから、実用性も含めこの色に決定した経緯があるようです。
着用するのは小学生や中学生のモデルが当然ながら良いとされます。 なかでも、いわゆる幼女体型ともいわれる 「ぽっこりとしたお腹」 がスク水のシルエットと組み合わされた状態は最上のものとされます。 一方で、高校生やそれ以上の大人の女性がスク水を着用し、「ガキっぽい服装」 に羞恥して顔を赤らめる姿に萌えるようなタイプの人もいます。 ただしこちらの場合は必ずしもスク水である必要はなかったりもするので、少々微妙なラインにあるのは本人も自覚するところでしょうか。
旧タイプ スク水の下腹部の構造に興味を持った男児は結構いるはず…
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特徴的な旧タイプ スクール水着の下腹部 |
ところでマニアの間では、下腹部と股間の部分の布とが一体ではなく分割され、下腹部の裏側で筒状に盛り上がるように重ねられて縫い合わせた、いわゆる 「旧タイプ」 の人気が高いようです。 このタイプは前から見た時に スカート のように見えるので、「スカート型」 などと呼ばれています (ダブルフロント型とも)。
この 「旧タイプ」(旧スク水とも) は、元々伸縮性がない上に水の通しも悪い生地のため、「水抜き穴」 が下腹部下についていて (もちろん外から見てわかるようなものではありませんが)、それらの構造に対する魅力も、ファンを捉えて離さないものがあるようです。
その後水着は素材の改良が進み、やや薄手で光沢のある生地が使われるようになり、また下腹部と股間部も完全に一体化されたものが出回るようになりました。 こうしたタイプのスクール水着は、「新タイプ」「新スク水」 と呼ばれます。 その後一部の学校では競泳タイプが登場。 ボトムラインはいわゆる 「ハイレグ」 に近くなり、スマートで足も長く見えるので、当の女生徒には人気があるようです。 色もそれまでの濃紺から明るい青や、その他のカラフルなものが出回るようになりました。
現在は、新スクール水着や競泳タイプ、スパッツタイプと呼ばれる、太ももの一部を覆うようなデザインのものや、それらが組み合わさったような水着のスタイルが一般化し、また水難事故を防ぐために派手なストライプが入ったり、生地自体が目立つ色となっている場合が多いようです。
なおスク水を着用して 日焼け した際にできるスク水型の跡は スク水焼け と呼びます。
2000年代後半になり、セパレート型のスクール水着が増殖
2000年代になり、上と下とが分離したセパレート型のスクール水着が増えています。 2008年には全体の半数近くまでこのセパレート型が広まっているとの調べもあります。 セパレート型というと ビキニスタイル のものを思い浮かべますが、実際はタンクトップ型で体全体を覆う密着した上着と、短パン 型の 下着 の組み合わせとなっていて、ぱっと見は肌の露出の少ないタンキニ (タンクトップビキニ) あるいはスパッツタイプのワンピースのような形状になっています。
一部のファンはこのセパレート型を見て 「改悪だ」「残念なスクール水着としか云いようがない」 と力を落としているようです。 ただし、「上だけ着せた場合には、過去のあらゆるタイプのスクール水着を凌駕する可能性もある」 と主張する少数派も現れ、事態がどう転がるか予断を許さない状況が続いています。
旧スク水のシルエットのまま色を白くした 「白スク」 なども
いわゆる旧タイプのスクール水着の色を白くしたもの、「白スクール水着」(略して 「白スク水」 あるいは 「白スク」) も、創作物の世界で人気があるようです。 色をありえないものにしたスクール水着の イラスト や ゲーム、漫画 などは、実はかなり昔からあるのですが、個々人の思いつきや一発狙いの ネタ を除き、おたくや ネット の世界などで 「白スク」 が大きく注目を集めたのは2000年代になってからでした。
一部の美少女ゲームなどで、白いスクール水着が登場し話題となったからですが、さらに CIRCUS(サーカス) が発売した美少女ゲーム 「すくみず2 〜泳・げ・な・い〜」(2005年8月26日発売/ 9,240円) の初回 限定 版の特典に、白いスクール水着の実物がおまけとして登場。 そのあまりの衝撃に、「萌えファン」 や 絵師 の間にも強いインパクトを与え、爆発的に広まることとなりました。
なお 80年代から90年代中ごろまでのパソコンで描くイラストは MAG と呼ばれたフォーマットを使った 16色の CG が中心でしたが、これらには色パレットをデータとして別に持ち、差し替え自由なものがありました (絵 を描いている時には、パレットの差し替えは自由ですが、これを外部配布したもの)。 これを使ってパレットを入れ替え服の色などを変えて、「スク水が透ける」 的なサービスとしていた絵師さんも結構いました。
白い肌と濃紺の水着とのコントラストを楽しむのか、透けてる感のあるエロティックな白スクを愛でるのか。 リアルの世界から旧スク水が消えて久しいですが、創作の世界、妄想の世界では、まだまだ水辺はスクール水着が席巻しているようです。 蛇足ですが、学校のプールではビート板、砂浜では浮き輪も決して忘れないようにしたいものです (すいか割りと、水着のヒモを切るカニさん もねっ!)。
2010年代に入り、水泳の授業が廃止されるように
少年・少女の頃の夏の思い出ともなるスク水・海パンですが、2010年台前後となり、そもそも中学などで水泳の授業の休止や廃止が増え、その存在感が徐々に薄れる状況となっています。 休止や廃止の理由は、昭和 の頃に整備された学校のプールが老朽化し、予算の都合で建て替えや補修が追い付かなくなったこと。 また夏場の猛暑による子供の熱中症増大のリスク、教員不足によって授業中の子供の安全確保が難しくなったことなどがよく理由に挙げられます。 また一部生徒 (とくに女子) の人前での水着姿を忌避する感情と、それに寄り添う保護者の意見なども理由に挙げられることがあります。日本の義務教育期間における水泳は、三重県津市で起こった橋北中学校水難事件 (1955年7月28日) や高速連絡船である紫雲丸の事故 (最大の被害者が出た同年5月11日を含め複数回) などによる大勢の子供たちの犠牲を経て、強く推進・普及したという歴史があります。 元々日本は海に囲まれた国ということもあり、臨海学校などを通じて水泳の授業は広く行われていました。
その後前述した事故や日本の経済成長もあって学校設備の整備も進み、全国の学校にあまねくプールをという掛け声は、1950年代から1960年代にかけて盛んに叫ばれ、「日本人ならおおむね誰でも一度はプールに入ったことがあるし、だいたい泳ぐことができる」 という、あまり世界でも例を見ない水泳に親しむ国柄を作ってきました。
諸事情により止むを得ない部分があるとは云え、レジャーとしての海水浴やマリンスポーツ、川遊び、プール遊びでの水難事故だけでなく、洪水や津波など様々な自然災害も多いこの日本、大規模災害時の被害軽減に水泳の授業がどのくらい役立つかはともかく、海に囲まれた国に住む人たちの命を守る最後の技術としての水泳は、消えて欲しくないものです。
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