クリスマスツリーみたいに体中に付けるです…「ラミバッヂ」
「ラミバッヂ」 とは、イラスト (たいていは モノクロ コピー&手色塗り、もしくはカラーコピー、最近では CG をプリントアウトしたもの) などをラミネート加工して作った、手作りの簡便なバッヂ (バッチ) のことです。 「ラネートバッヂ」「同人バッヂ」、あるいは 「ラミカバッヂ」 などとも呼びます。
同人封筒 や 同人便箋 などと並び、同人グッズ の代表のような存在で、同人誌 を出すほどの力 (時間や予算、あるいは技術的に) はないけれど、イラストなら描ける、イラストだけで参加したい…なんて サークル や、「同人誌」 も出しつつ 読者 向けのプレゼントや読者サービスとして安価で販売するなど、同人誌即売会 の イベント会場 ではおなじみの アイテム となります。
ラミネート加工が個人でも簡単にできるように
元々 オタク 界隈 では、アニメ の キャラクター などが印刷されてラミネート加工されたグッズとして 「ラミネートカード」(ラミカ) が昔からお馴染みでした。 これに安全ピンをテープで貼り付けて、胸につけるなんて遊びが一部でありました (自分はこのキャラが好きです…といった 属性名乗り や 自己紹介 のネームプレート代わりですね)。
その後個人でも簡単にラミネ加工ができる素材 (ラミネートフィルム) が販売されるようになり、手書きのイラストや サークルカット、そのコピーやカラーコピーなどを胸に付けるケースもありました。 こちらの場合は、「自分が描いたキャラの 絵 を自分の胸につける」 なんて感じで、どの人がどの マンガ を描いているか、外見ですぐに分かるような仕掛けでした (一部のアングラ系コミック雑誌などでは、忘年会なんかの時に似たような余興を行うことがあり、結構辛いものがありましたが… w)。
1980年代後半から1990年代となり、カラーコピーが安くなったりパソコンによるイラスト描きやプリンターが普及すると、このラミネートバッヂなどを読者プレゼントで配る一方、安価な 設定 で売り出すサークルなども目立ち始め、中にはそれ専門のサークルまで現れ人気を博すようになりました。 同人イベントはお祭りの要素もあり、こうした 「その場で身に着けるもの」 は コスプレ などと並び、祭りを盛り上げる重要なアイテムといった感じでしょうか。
コミケ前はラミネートバッヂ作りが恒例でした… (切るのが面倒…)
筆者 のサークルも同人誌とは別にいつも大量のラミバッヂを作っては コミケ などに持ち込んでいましたが、コミケ前はラミバッヂ作り (イラストを切り取ってラミ加工して、その後また切り取って安全ピンを後ろにつける) が恒例行事となっていましたね。
便箋やラミバッヂばかりのサークルは、ちゃんとした同人誌を出していないという点で、かなり軽く見られてしまうケースが多いのですが、魅力的なラミバッヂだと値段の安さもあって、ついつい手がでてしまいます。 なお大量に買って体中にクリスマスツリー状態でラミバッチをつけると、ツリー男 などと呼ばれるので注意しましょう…。