よく訓練された 「おたく」 の鋭い視線…「オタフィルター」
「オタフィルター」 とは、非常に よく訓練され た おたく な人だけが持つ独特の眼力、嗅覚、アンテナ、見るトコ違うよ〜 なことです。 「オタ視線」 とか、「オタアンテナ」「オタセンサー」 などと呼ぶ場合もあります。
具体的には、自分の好きな作品や キャラクター に関する常人では計り知れない超人的な探知、測定能力、あるいは直接何の関係もないものに無理やり好きな作品やキャラを当てはめて愛でる能力や、自分と同じ 趣味 を持つ人間を見分ける特殊能力、一般的な作品の中のかすかなオタ要素を嗅ぎ分ける能力などがあります。
誰も気づかなくても、俺だけはちゃんと気がつく…それが 「オタフィルター」
例えば単なるBGMとして、何となく聞き流しているだけのラジオのCMなどで、ほんの一瞬だけ流れた自分の好きな声優の声を的確に聞き分け 「ピクッ」 と反応したり、キャラクターの水野亜美ちゃんが好きなら、アミノ酸飲料の 「アミノサプリ」 や 「あみ印食品工業」 のチャーハンの素を買わずにはいられなかったりします。 部屋を自分の好きなもので埋め尽くすことを ブレナン神父症候群 などと呼びますが、あれと症状は似たものなのかも知れません。
また好きなキャラクターの 髪の毛 の 色 が ピンクならピンク色の物にやたらと反応したり、キャラの配色や 色調 が似たまったく関係ないもの (例えば鉄道車両やバス、店頭ポップなど) にいちいち反応したり、いっそのことこの二つを掛け合わせて 擬人化 した 二次創作 の イラスト を描いたりもします。
ここらの過剰反応は、ヒステリー気味な自分を演じることで笑いにしたり、同じ作品の ファン 同士の集まりなどで、「より逝っちゃっている自分」 をことさらに演じる ネタ のような使われ方をするケースも多く、あまり真面目に使われるような言葉でもなかったりもするんですが、常日頃からそのことばかり考えていると、とっさにどこかで何が現れても、すぐに臨戦態勢でいつでも反応が可能ということなんでしょうか。
筆者 の親しい友人に、タレント白井珠希さんの子役時代からの熱烈なファンがいるのですが、白井さんの愛称、白珠にかけて、食事をする時にはず〜っと、デザートには白玉を選んでいました。 怖いです。 すいません、筆者も同類です。 ぜんぜん怖くないです。
「オタフィルター」 と 「腐ィルター」、似てるようでちょっと違う2つのフィルター
なお似たような言葉に、腐女子 が持つ独特の嗅覚、フィルターを意味する 腐ィルター なんて言葉もあります。 オタフィルターと腐ィルターは意味が重なる部分も結構あるんですが、全体としての ニュアンス は、かなり違った言葉となります。