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ピンク髪

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ゆるふわ・ゆめかわな女の子! 女児の憧れ? 「ピンク髪」

 「ピンク髪」 とは、頭髪 がピンク色 (桃色・桜色)、あるいはその 髪色 を特徴として持つ キャラクター のことです。 染髪やウィッグなどでピンク色の髪色をした実在人物も存在しますが、一般的には マンガアニメゲーム などに登場する創作キャラやその コスプレ 特有の髪色を指して使うことが多いでしょう。

 墨の黒一色で表現する モノクロ のマンガや イラスト では、白髪銀髪 同様に白のままとなるか、薄い 茶髪 表現のように軽めの スクリーントーン で描写されるため区別がつかず、カラーで描かれてピンク色だったと気が付くケースもあります。 黒髪 の多い日本人ではまず見かけない色ですが、白髪などは人によっては白やグレーというよりクリームっぽい色となることがありますから、毛髪のメラニン色素の種類や量によってはピンクっぽい色になることもあります。 赤みがかったブランドとしてストロベリー・ブロンドと呼ばれる髪色もあります。 また白髪や銀髪の程度によっては、ピンク色っぽい地肌が 透けて そう見えることもあります。 とはいえ自然界ではまず見かけない髪色ではあります。

 なおピンク色は赤を薄くしたり青がいくらか混ざったものも指しますが、赤と青の配分によっては、薄い 青髪紫髪 と区別がつかない場合もあります。 とくに単色塗りつぶしではなく微妙な グラデーション が掛かっていたりすると (グラデ髪)、判別というか区別は容易ではありません。

メルヘンチックで女の子っぽさを表現する記号として

 ピンク色の髪色はかわいい女の子を描くイラストとして 映える ものでもあるので、作品やキャラの個性に合わせてよく用いられます。 薄くてパステル調のピンクはかわいさや優しさ、愛情、温もり、透明感、儚さ、子供っぽさや ロリ、メルヘンやファンシーに個性を振ったキャラに良く似合います。 またショッキングピンクやビビッドピンクに近い濃いピンクや蛍光色 (蛍光ピンク) も含めると、それらに加えて活動的とか挑発的、キュートでポップ、スリル、お色気やちょっとエッチな要素を持つケースも多いでしょうか。

 いずれにせよ人物やキャラに対する重要な 萌え要素 のひとつともなっており、とくに魔法少女やアイドル系では後年台頭するオレンジ色と並んで 「主人公色」(主人公 っぽいイメージがある色) のような印象があります。 極めて近い 属性 としてパステル調の 「ゆめかわいい」(ゆめかわ/ 夢みたいに可愛い) なキャラの中心的な髪色でもあります。

 一方で、あまりに俗な女の子っぽさを演出する色でもあり、また子供っぽい色だとも認識されがちなので、ある程度以上の年齢のキャラとなると、下品だと見なされてしまうこともあります。 やりすぎると意図が見え見えの野暮で、男性視点からの女性っぽさの押しつけみたいなダサピンクと呼ばれたり。 色には人の感情を動かす力がありますが、色彩心理学的に見てピンクはいかにもエッチで官能的・性的な感情を呼び起こすものとのイメージがありますし (そもそも性的なビジネスや性風俗をピンク産業とか呼びますし)、あえて避けて一部にのみピンク色を使うと云ったアレンジがされることがあります。

 例えば毛髪の一部に差し色することを メッシュ と呼びますが、黒髪にピンク色の メッシュ が入るだけで抑制的ながら色気も出てくるように感じられるのはある意味すごいです。 これはピンク色の髪飾りなども同様の効果があります。

ピンク≒女の子っぽさは、どこから?

 ピンク≒女の子や女性、エッチ、みたいなイメージがついたのは、世界的にも日本においてもアメリカの第35代大統領ジョン・F・ケネディの妻、ジャクリーン・ケネディさんが身にまとっていたピンクスーツから (1960年代はじめ頃から) というのが定説とされています。

 これは実際、ピンク色の服などでは一部その通りで、アメリカなどはそれ以前は青が女性的な色や性的な色として一般にも 認知 されていたようです (例えば 18禁 の映像作品などは 自主規制 による修正からブルーフィルムと呼ばれますし)。 ただし日本では桃や桜といったピンク色に色香を覚える感性がそれ以前からありましたし、肌の血色の良さ、若々しく健康な 肌色 をも連想されるため、それ以前の視覚作品などでも桃色が男女の秘め事を彩る色として使われてきた歴史もあります。 例えば性器である乳首や局部を桃色とか珊瑚色、サケの身の (サーモン色) と呼ぶなどは、一般的な美称のひとつでもあります。 それがピンク色のジャクリーン旋風によってブーストされた可能性は高いでしょう。

 とはいえそれが服や服飾品だけでなく髪色にまで適用されるようになったのは、マンガをはじめ書籍類にカラー 印刷 が当たり前になり、さらに映画が、その後テレビがカラーになってしばらく経ったあたりから本格化した感じでしょうか。 経済発展により日本が比較的豊かになり、日常生活に徐々に色が増え始めた頃とアメリカのピンクスーツとが同じような時期だったことも影響があるのかも知れません。

 特撮の 「秘密戦隊ゴレンジャー」(1975年) でも紅一点のペギー松山 (モモレンジャー) はピンクにハートですし、とくにアイドルや少女漫画については、時代を下って1976年にデビューした女性アイドルデュオ 「ピンク・レディー」 との相互作用もあります。 1982年3月には 「魔法のプリンセス ミンキーモモ」 も登場しています。

 筆者同人サークル は美少女戦士セーラームーン (セラムン) 中心のサークルなので、Rシリーズから登場したちびうさ (セーラーちびムーン) でピンク色の髪の毛の色はおなじみでした。 当時は 「愛天使伝説ウェディングピーチ」(ウェP/ 1994年) の花咲ももこ (ウェディングピーチ)、「少女革命ウテナ」(1997年) の天上ウテナなんかもサークル仲間と一緒に観てました。 微妙なのはサンリオのマイメロディ (1975年) でしょうか  頭巾というか被り物だしなぁ…。

 そういえば同じサンリオで同じ1975年に登場した オリキャラ の、リトルツインスターズのキキ (Kiki)・ララ (Lala) でキキの双子の のララもピンク髪ですね。 うちの2つ下の がよくシールとかレターセットとか買ってました…。 ちなみにあたしはぐっと時代を下ってシナモロールが好きです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2006年10月21日)
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