トリトン・ラム・ミク…存在感がハンパない 「緑髪」
「緑髪」 とは、髪色 が緑色 (あるいはエメラルド色) をしていることです。 もっぱら マンガ や アニメ、ゲーム といった創作物に登場する キャラクター の 髪 が持つ特徴であり、髪の長さや髪型、性別を問わず、緑髪キャラなどと呼ぶこともあります。
一般に人間をはじめ哺乳類が緑色の体毛を持つことは少なく、その多くは鳥類や魚類、両生類や爬虫類、あるいは昆虫になっています。 また草木の葉や花の 色 として認識されることとが多いでしょう。 なので人物キャラの緑髪も、それ以外の髪色の中のわずかな緑っぽい色彩、光線の反射による色の変化を過剰に強調したり、前述した人間や哺乳類以外のものの 擬人化 としての利用が多いかもしれません。 また妖精や妖怪などの 人外 や半人半妖 (亜人) の 属性 を持っていることも多いでしょう。
とくに緑は森や植物の印象が強く、妖精などを通じてメルヘンや ファンタジー な印象が強いかもしれません。 これは 青髪 や 紫髪、ピンク髪 なども同様の傾向がありますが、赤や青を含めた RGB 3色の中でも緑は優しいイメージがあり、調和とかバランスといった印象を込めることも多いかもしれません。 またこれらの髪色と同様に蛍光色を含むビビッドな色使いにした場合は、アートやポップな表現としてもよく用いられます。
自然や調和、若々しさを感じる緑髪の魅力
創作物のキャラにおいては、そのキャラの内面的な部分を視覚化するために、色も重要な要素として用いられます。 緑には上記のように自然や調和、平和、気遣いや癒し、若々しさや生命力、清潔感 がイメージされることが多いため、これらを ポジティブ に利用するケースが多いでしょう。 一方で人間の形をしたキャラの場合、自然界にはありえない髪色であるためいかにも異形なイメージもあり、毒や腐敗、病気 や嫉妬といった正反対の ネガティブ なイメージを喚起することもあります。
創作物における緑髪キャラは珍しくありませんが、主人公 となるとそう多くはないイメージです。 一方でそのごく少数の緑髪キャラは、おたく の世界や歴史では極めて大きな存在感を持つ重要なキャラも少なくありません。 例えばそれは 「海のトリトン」 のトリトン (アニメ版) もそうですし、「うる星やつら」 のラムちゃんや 「To Heart」 のマルチ、「ひぐらしのなく頃に」 の園崎魅音、とくに近年ではクリプトン・フューチャー・メディアから発売された DTM (デスクトップミュージック) 用の音源ソフトウェアシリーズのイメージキャラ 初音ミク などもそうです。
忘れられない存在に、やや青っぽい緑髪で 「魔法の天使クリィミーマミ」 の主人公、森沢優がいます。 私立セントレミー学園小等部に通う10歳の少女で、変身するとクリィミーマミとなり、紫髪になります。 また 「魔法のスターマジカルエミ」 主人公のマジカルエミがいます。 こてまり学園小学部に通う11歳の少女、香月舞が変身した姿で、変身前の舞は明るい 茶髪 をしています。
少数派ながら、大きな存在感を持つ緑髪キャラ
この用語集の元となっている 筆者 の 同人サークル は美少女戦士セーラームーン (セラムン) 中心のサークルなので、外部太陽系戦士の海王みちる (セーラーネプチューン) と冥王せつな (セーラープルート) の色髪は強い印象を持っていますし、筆者も 二次創作 で何度も描いています。 一方、同じセーラー戦士の中でも緑色をイメージカラーとしている木野まこと (セーラージュピター) は茶髪の ポニーテール で、別に緑髪という訳ではありません w (髪をまとめる緑色の髪飾りはつけている)。
トリトンやセーラージュピターもそうですが、海を緑であらわすケースは結構ありますね。 水と云うと一般的には青ですが、美しい海と云えば青と緑が混ざり合ったエメラルドグリーンの海を連想するケースも多いですし、宝石のエメラルド同様、輝く透明感があるのがイメージに合うのでしょうね。
ちなみに実在人物で緑髪にしている人はあまりいませんが、1990年代末頃から若い女性の間で茶髪や染髪が流行し定着するようになると、都市部の若者やファッションアイコンが緑髪を選択するケースも増えています。 筆者などは コスプレ を通じてウィッグによる緑髪を散々見ていますのであまり違和感はありませんが、一般人 からの印象はどんな感じなのでしょうね。 まぁ週末の原宿などは別格だとしても、都心部の繁華街には割と色とりどりの髪色の女性 (最近は男性も) がいるので、そのうち違和感もなるなるのかもしれませんが。