同人用語の基礎知識

新鮮な悲鳴

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あたしも初めて見た時はそうだった… 「新鮮な悲鳴」

 「新鮮な悲鳴」 とは、マンガアニメ などの作品に触れる中で、初見時のみに発せられる新鮮な感動や驚き、悲しみなどの感想のことです。 「初見さんの悲鳴」 とも呼びます。 例えば物語の中で 主人公 がピンチに遭う、重要な サブキャラ が死んでしまう、展開に予想外のどんでん返しがあるなどで、興奮のあまり漏れてしまう悲鳴ということになります。

 こうした 概念 が生じるのは、すでにその作品を読んだり観たりしている者、既読者・既視聴者の、「自分も初めて見た時はそうだった」「自分と同じだ」 という懐かしみでしょう。 優れた作品は何度読んでも見ても面白いものですが、初めて読んだり観た時の衝撃は、当たり前ながら初見時しか味わえないもの。 すでにどの段階を超えた ファン にとっては、記憶を消してまた見たい という叶わぬ思いを胸に抱きながら初見者の 「新鮮な悲鳴」 を味わうことになります。

初見さんの新鮮な悲鳴は滋養がつく、栄養になる…

 ネット が登場する前までは、赤の他人の新鮮な悲鳴を目や耳にする機会はほとんどありませんでした。 もっぱら自分が好きな作品を友人知人らに 布教 して、その時を待つしかありません。 「絶対に読んでね」「まずは 3巻の途中まで読んで」 などと注文しつつ 布教用 の単行本などを貸して 「その時」 を待つのは、先に優れた作品を知り、かつ 推し の作品を勧めることができる友人を持つ おたく腐女子 の特権かも知れません。

 その後ネットが普及すると、作品名などで検索すれば見ず知らずの人の新鮮な悲鳴を見ることができるようになりました。 過去作が地上波で再放送されたりネット配信されたり、あるいは名作のリメイクなどが行われると、「昔の自分」 を思い出し初見時の感動を追体験できる初見さんの悲鳴や新鮮な悲鳴という概念も登場。 意図的にそうした 書き込み をする人などもあらわれ、古参 に滋養を与えたり、古参と 新参 との交流が生まれるきっかけともなっています。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2018年8月20日)
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