初めて見ると阿鼻叫喚… 「初見さんの悲鳴」
「初見さんの悲鳴」 とは、マンガ や アニメ などの物語の展開が、初めて見る人にとって大きな衝撃を受けるものとなっていること、あるいはそうした展開によって生じる初見さんの悲鳴を、「自分も昔はそうだった」 と、以前その物語の同じ個所で悲鳴を上げた ファン や既見者が懐かしく思ったり、それが楽しい、栄養だと感じるような状況を指す言葉です。 「新鮮な悲鳴」 とも呼びます。
初見者が悲鳴を上げる展開でありがちなのは、例えば物語の核心部分を担うような重要な キャラクター の作中死、善良なキャラの 黒化・闇堕ち・豹変・裏切りなど、単に意外なだけでなく、「悲劇的な展開」「良くない方向へ進む」 ような 鬱展開 がほとんどです。
もちろんそうした悲劇的展開も、物語全体で見たらきちんと意味や必然性があり、作品をより良いものにするために必要な要素だったりもするのですが、初見さんが 「あ、このキャラいいな」 などと悲劇的展開となるキャラを好きになっていた場合、その衝撃やインパクトは大きなものとなり、「うおおおお マジ かーーーー」 と悲鳴が漏れることはあるでしょう。
重要なキャラがあっさりと…
こうした展開がされる作品としては、「タッチ」 や 「銀河英雄伝説」 あたりが 鉄板 の コンテンツ としておなじみです。 いずれも日本のマンガや ラノベ、アニメを代表する名作ですし、とりわけアニメは度々再放送されたり、銀英伝はリメイクもされています。
これらがテレビ放映や ネット で配信され、その瞬間が訪れて 掲示板 に狼狽した 新規勢 の スレ が立ったり 実況 で阿鼻叫喚の レス がついたり ツイッター のトレンドに悲鳴の元となるキャラ名などが出現すると、「ふふっ」 となる古参ファン は少なくありません。 またそのために、ネタバレ となる話題をその放送回を終えるまで徹底して避けたりもします。 と同時に、自分が昔受けた衝撃を懐かしみ、記憶を消してまた見たい などと思ったりもします。
なお、もっぱら ゲーム において、初見だとまずクリアできないような理不尽でトリッキーな仕掛けがされたものを 初見殺し と呼びますが、この言葉がそのままこのケースで使われることもあります。 また歴史物、時代物の作品で、史実上そうした瞬間が避けられない場合は、とくに 史実待ち とかカウントダウンと呼んだりします。