投稿者時代から、ファンがつく作家さんも多いんです
「ハガキ職人」 とは、雑誌やラジオなどの読者・視聴者投稿欄・投稿コーナーなどに、イラスト や雑文などを送り採り上げられる事を喜びと 趣味 にしている人のことです。 いわゆる投稿マニアのことですが、もっぱら郵便ハガキが媒体として多く使われる事から、20ウン年前から、こう呼ばれているようです (言葉自体は、ラジオのある深夜放送番組 (ビートたけしのオールナイトニッポン) が発祥です)。
雑誌などにイラストを 投稿 する人は、絵 を描く人という意味の 絵師 を接尾して 「ハガキ絵師」 などと呼ぶ場合もあります。 また1990年代末から ネット を利用した 電子メール での投稿や、一部のアイドル系のテレビ番組などではファックスによる投稿募集なども増えていますが、これらを総称して投稿職人、ハガキ職人とする場合もあります。
クリエーターが若い頃に一度はハマる 「職人道」
膨大なはがき職人が才能を 惜しみなく注ぎ込んだ 「雑誌ファンロード」 |
同人・プロ漫画家・小説家や、放送作家などなど、何かを表現することを仕事や趣味にしている人は、たいてい子供の頃に、そうした投稿に凝っていたって人が多いようですね。
とくに、いわゆる同人系の マンガ の流れをくむ アニメ・マンガ雑誌や 美少女コミック誌、ロリコン誌、あるいはサブカル関係の雑誌やミニコミ誌なんかの読者投稿欄では、将来そのスジで仕事をしようと思っている人や、既に同人活動などを行っている人の投稿が多く、雑誌で見慣れた絵柄を イベント会場 で見かけたり、反対に、人気同人作家の投稿作品を、何気なく開いた雑誌のバックナンバーなどで発見できたりします。
最初は単純に、絵や文章を書くのが好きだから…ってのが、こうした趣味に走る動機の全てでしょうけど、いつしか掲載される喜びに取り憑かれた
なかには投稿者が、ハガキイラストの端っこに小さい文字で別の投稿者へのメッセージを書き加えたりして、誌上で公開文通 (?) したりするケースもあったりして、雑誌のバックナンバーをつぶさに見ていると、なかなか興味をそそられるものがあります。
ハガキ職人の必掲入門小手先6大ポイント、テクとは
ちなみに 筆者 も、当然ながら、中学生から高校生くらいまで熱心に投稿に勤しんでいまし
なお、その経験上得た掲載される為のテクニックをちょいと書いてみますと、画力や文章力の鍛錬を怠らない、雑誌や番組の投稿掲載傾向、選者の好む投稿内容などを検討・分析するのは云うまでもありませんが、それ以外の小手先テクとしては、
■ | 意表を突く |
突飛な 「解釈」 を行いましょう。 突飛な 「ネタ」、新しい 「ネタ」 ではなく、ありふれたネタに突飛な 「解釈」、斬新な 「切り口」 を加える点がポイントです。 それが無理なら、オーバーに表現しましょう。 事実関係を作文したり捏造したりして大きく膨らませるのではなく、表現をオーバーにするのがポイントです。 その際、対比としてやたら細かいディティールも添えてあるとメリハリがついてなおよしです。 要するにネタや内容そのものより、「それを書いているあなたの個性」 が際立つようにしましょう。 これは絶対の要素です。 加えて内容に 「明るさ」 があれば、完璧です。 | |
■ | タイムリーさを狙う |
雑誌なら、実際に掲載号が出回る2〜3ヶ月先の季節感や話題を、さりげなくアイデアに織り交ぜましょう。 とくに夏の終わり頃から秋頃に出す冬ネタは、重宝されます。 また 「お題」 があらかじめ決まっている場合には、雑誌なら新号発売日当日、ラジオなどなら お題 発表当日に必ず投稿するようにしたいものです。 誰よりも先んじ、一番最初に届かせるくらいの気概が必要です。 | |
■ | 編集者に自分を覚えさせよう |
しつこくならない程度に、しぶとく出し続けましょう。 インパクトのある投稿や一時期の大量投稿で惹くより、小さな事からコツコツと…が、やっぱり重要なようです(笑)。 また覚えてもらうために自分に 「キャラ」 をつけるのは大切ですが、やりすぎるとウザがられて逆効果になる場合もあります。 「PN」(ペンネーム) なども工夫できるならやってみましょう。 | |
■ | 浮気は厳禁 |
似たような ジャンル の雑誌複数に投稿するのは、まったく別の作品であっても控えた方が無難です (同一作品の マルチポスト などは論外です)。 雑誌などの編集者は、競合他誌にはちゃんと目を通しているものですし、掲載された後、他の一般 読者 からも反感を買う場合が少なくありません。 ペンネームを変えたくらいでは簡単に見破られますので、やはり一誌か二誌に絞って律儀に投稿するのが良いようです。 | |
■ | 編集者の手間を軽減する |
文章なら、実際に誌面に掲載されている文章の平均文字数などを考慮して執筆するなど、極力、編集者のリライト時の手間を省かせるような配慮を行いましょう。 かなりセコイ方法ですが、そうとうに有効です。 また読みやすい字を書く努力はしましょう。 | |
■ | ちゃんと届かせる |
ハガキなら、防水保護スプレーなどを吹き付けてから投函しましょう。 実際編集する側に廻ると分かりますが、雨や汚れで涙を呑んでボツにするハガキって、意外に多いんですよ。 また送り先のコーナー名や担当係名などは、間違えないようにしましょう。 |
…って感じでしょ〜
ん〜、あんまりアテにならないかも知れませんが、どしても掲載されない、大好きなパーソナリティにラジオで読み上げてもらえない、いつもボツばっかり食っている…ってな人は、一度試してみて下さい。 責任は持ちませんけれ
初めて自分の名前が雑誌や新聞、放送などで触れられる喜び
ちょっと自慢話っぽくなってしまいますが、筆者の場合、小学生の時に 「電波新聞社」 という業界紙・出版社が発行する子供向け科学雑誌 ラジオの製作 (ラ製) に初投稿して以来、かなりの数を投稿しましたが、ほぼ8割〜9割くらいの掲載率をずっと維持していました。 作品形態としては、イラストと文章が半々くらいでしたね。
投稿先は雑誌 (ちょっとマニアックな月刊誌あたり)がほとんどでしたが、新聞やラジオにも少しは挑戦しました。 一番最後に投稿したのは、1993年頃でしょうか、ある美少女ゲーム雑誌でしたが、もちろん、掲載誌が届きました
とは云っても、かの三峯徹氏の足元にも及びませんが…。