データ改変ではなく物理的な力技で不正行為… 「物理チート」
「物理チート」 とは、ゲーム において行われる不正行為のうち、一般にプログラム改変やデータの改竄などによって行われることが多い チート を、ハードウェア的な処理によって無理やり行うことです。 「ハードウェアチート」 と呼ぶこともあります。 なおチートとは、ズル、不正といった意味の英語 (Cheat) です。
代表的なものは、正規品のコントローラには存在しない機能 (連射や操作の半自動化) を実装した社外品のコントローラを使う、操作ボタンやスイッチ類を社外品の高性能なものに交換する、自分が使いやすいように持ち手部分を細工するなどハードウェア的な プレイ環境 を変えることですが、もっと素朴というか、力ずくの物理デバイス改造を指す場合もあります。
例えばゲーム内で照準機能がない銃を使う時に、照準性能を上げる目的でモニターにマスキングテープなどを貼って目印を作り、素早く正確な エイム ができるよう細工を施したり、コントローラの操作ボタンに定規を重ねてびよんびよんと指で弾いて高速の連射をさせる、モーターや物理スイッチ、制御装置などのパーツを組み上げてコントローラのボタン操作を機械的に自動化するなどです。
ネタとして面白がられる物理チートもあったりなかったり
チートは一般に嫌われる行為ですし、とりわけ ネトゲ では不正として憎まれるものです。 しかしボタンの上に重ねた定規を弾いて連射などは 「ああ、子供の頃そんなことしたな…」 などという人が少なくなかったりもしますし、また手の込んだ自動化装置などは 「才能の無駄遣い」「その情熱を他のことに使えよ w」 みたいな好意的な 突っ込み どころもあり、ネタ として親しまれている場合もあります。
同じくデータやプログラムの改変を伴わないチートに 「生体チート」 もあります。 例えば長時間プレイによって稼いだポイント数を競うランキング形式の イベント や クエスト で、自分がプレイできない間の代理プレイを兄妹や友人らに頼む (チーム) とか、ハイスコアを競うゲームで、自分より上手い友人に代わってプレイしてもらうなどです。 「代理プレイ」 や 「替え玉プレイ」 とも呼びますが、多くのネトゲでアカウントの譲渡や貸与が禁じられているため、これも規約やルールを破るチート行為と認識されるケースが多いでしょう。
プログラムを改造するチートと違い、物理や生体によるチートは防ぐことが難しいものです。 また他のプレイヤーを証拠もなしに罵倒する意味で使うケースもありますが、チートそのものは前述の通り多くのゲームプレイヤーから非常に嫌われる行為なので、冗談でも口に出すのは トラブル の元になるのでやめた方が良いでしょう。 もし本当にチートしているのが明白なら、粛々と 運営 に通報するだけで良いかと思います (運営がちゃんと対応してくれるかどうかはわかりませんが)。
様々なチート関連用語
ちなみに 「公式チート」 という言葉もあります。 これは別にチートでも何でもなく正規に登場する 「まるで 公式 が用意したチートのよう」 な強いキャラや 装備 のこと、いわゆる ぶっ壊れ性能 を指して使います。 チートではないのにチート呼ばわりされるのは、あえて悪い言葉で褒めるという ニュアンス の場合もあれば、その存在によってゲームの バランスが破壊 されることを嫌い、批判するニュアンスもあります。
また 「リアルチート」 と呼ぶ場合もゲームのチート行為を指すわけではなく、「チート行為をしたかのようにめちゃくちゃ強い奴だ」 といった意味で、現実世界に存在する規格外に強かったり 有能 な兵士やスポーツ選手、勝負事のプレイヤーや兵器類、道具類を賞賛するための言葉として使われます。