同人用語の基礎知識

コンドームアクセサリー

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使用済みコンドームを身体のあちこちに吊るしたり並べたり

 「コンドームアクセサリー」 とは、使ったばかりで中に 精液 が入ったコンドームを、もっぱら女性の身体に アクセサリー のようにぶら下げることです。 いくつかの代表的なパターンがあり、フラダンスに用いる腰蓑のように腰回りにいくつもぶら下げたり (コンドーム腰蓑・コンドームスカート)、鉢巻状にくくりつけて頭にいくつもぶら下げたり (コンドーム鉢巻)、太ももにくくりつける、ピアッシングした乳首からぶら下げる、耳にピアスやイヤリングのようにぶら下げるなどもあります。

 中でもよく見かけるのは、パンツの紐部分やそれと同じ位置にひもを通してコンドームを並べてぶら下げるコンドーム腰蓑や、オーバーニーソックス などで太もも部分にくくりつけるパターンでしょう。 使用済みであることからコンドームの数だけ性行為を行ったことを意味し、公衆便所肉便器 といった 輪姦・乱交表現における 「正の字」(性行為の回数を正の字でカウントする) と同様の意味と視覚的効果を持っています。

 また身体ではなく、持ち物 (例えばスクールカバンなど) にキーホルダーのようにぶら下げたり、口の部分を結んだ状態でカバンの中にたくさん入れるといった表現もあります。

女体 + 使用済みコンドーム

 こうした表現の 元ネタ は不明ですが、一人の女性に対して大勢の男性が性行為を行うエロ漫画やアダルトビデオ (AV) の描写のうち、ぶっかけ や中出しとはまた別の射精表現の カテゴリ として、コンドームを使うタイプの作品はありました。 その際に使用済みコンドーム (精液入りコンドーム) を女性の身体の上に並べたり、性器のそば、太もも部分などに括りつける表現が昔からありました。

 ただし昭和や平成初期の時代は現在に比べてコンドーム利用に対する意識は高くなく、コンドームを性行為を強調する文脈でことさら積極的に使おうという 雰囲気 はあまりありませんでした。 その意識が急激に変わったのは、エイズ (HIV/ AIDS) の登場と、とりわけ日本人初のエイズ患者が確認され、その直後に死亡が報じられた 1987年1月末から生じた、いわゆる 「エイズパニック」 からでしょう。

 また実写系のエロ作品で、使用済みコンドームとのツーショットと呼ばれる、使用済みのコンドームを手に持ったり口に咥えた形で記念写真風の写真を撮るという演出があります。 ここらあたりから相互に影響を及ぼして広まったと考えることもできます。 いずれにせよ、現在の 紳士 向けと呼ばれるような作品のコンドームの扱いについては、原型は過去にありつつも、比較的新しい表現ではないかと思います。 コンドーム腰蓑やスカートについては、いわゆるバナナダンスからの影響でしょう。

未使用・未開封のコンドームの場合は

 なお 「コンドーム咥え」 という言葉もありますが、これは未使用で封入されたビニール袋に入ったままのコンドームの四辺を口に咥えている姿をもっぱら指し、性行為を求めている、ねだっている表情をあらわします。 また安価なコンドームは1つずつ個包装されつつも、ビニール製の包装が切り離されずにいくつかつながった連パックのパターン (お菓子などの吊り下げパッケージみたいなやつ) がありますが、これをフラダンスの花の首飾りのように首や身体に巻いていることもあります。

 ただし使用済みコンドームアクセサリーの一種として、中身の入ったコンドームを口に咥えてぶらんぶらんさせている場合を指して使うこともあります。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2007年10月24日)
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