頼まれれば、イヤとはいえない性格…「サセ子」
「サセ子」(させ子/ サセコ/ させこ) とは、誘われたり頼まれたら誰とでも簡単にエッチ、セックスをしてしまう女性のことです。 すなわち、「誰にでもさせる女の子」「誰でもさせ子」(させ子) あるいは 「誰でもさせるまんこ」「させまんこ」(させこ) という訳です。
また原則として商売 (売春や 援助交際 (援交)、広義のパパ活) として身体を売っている訳ではないので、地域や人によっては 「ただまんサセ子」(無料でまんこをさせてくれる女の子) だと理解されている場合もあります。 また 「おサセ」 や 「させまん」 と呼ぶこともあります。
なお末尾にしばしば漢字の 「子」 がついているのは、この言葉が作られたり広まった頃に、女性の名前に子がつくものが多く、狭い 界隈 で一般名詞化したからです。 時期や地域によっては同じように女性名に多かった 「〇美」「〇奈」「〇代」 といったパターンに対応して、「サセ美」「サセ奈」「サセ代」 といった言い回しとなり、その地域の集団内において特定個人を半名指しにするような 「あだ名」「ニックネーム」 という形で使われていました。
これは 「デブ子」「チビ美」「ブス代」 などと同じ使い方であり、そもそもは仲間内の女性をカテゴライズして貼るレッテルなのでした。 ただしひらがな・カタカナ書きの 「させこ」「サセコ」 の場合、末尾の 「こ」 が 「まんこ」 の 「こ」 を表すケースもあり、「子」 と 「こ」 どちらを意味にするかによってバリエーションも異なります。
「公衆便所」「ヤリマン」、似たニュアンスの言葉は様々
それぞれの言葉によって ニュアンス は微妙に違いますが、公衆便所 (誰の下半身の処理でもやる) や 肉便器、肉オナホ、ヤリマン、ビッチ、パンパン、尻軽女、性奴隷、痴女、淫乱、メス豚、ちょろイン、(性的な) 天使、マゾ などと同等の扱いを受けるケースが多い言葉となっています。 ただしサセ子の場合、あくまで男性側からの要求に対し 「断らない」(断れない)「拒まない」(拒めない) という受入れの姿勢であって、時に自らが男性漁りを積極的に行う性的に自由奔放・貪欲な ビッチや淫乱、痴女などはだいぶ趣の異なる言葉でしょう。また 「誰でも」 とは云いつつ、そこにサセ子本人の好みが出てくる場合もあります。 その場合は、例えば 「年下男性が好きなサセ子」「体育会系男子が好きなサセ子」 のように カテゴリ が付く場合もあります。 これは 「年下男性専用」「体育会系男子専用」 といった意味もありますが、「基本誰でもOKだが、年下や体育会系だと喜ぶ、張り切る」「予定がバッティングしたら好きな方を選ぶ」 といったニュアンスの方が多いでしょう。
なお誰の性行為でも受け入れる男性については、「サセ男」(サセオ/ させ男) となります。
便利な女の子なのか、実質的にほとんど強要しているのか
こうした女性は各地域の年代ごとにごくごく少数、しかし一定数はだいたい存在が認められているようです (一学年に一人とか学校に一人二人とか)。 通常は 「すでにお世話になった男性」「継続してお世話になってる男性 (セフレ)」 が噂話としてその存在を広めたり、性的活動に不遇をかこつ友人・知人らに紹介する形で学校や地域、生活集団の中で 認知 され、共有 もされるようです。 すなわち 「噂で聞いたけどお前サセ子なんだろ? 暇だったら俺とやんね?」「サセ子紹介するから 童貞 を卒業させてもらえ」 などと云った感じです。通常こういった女性は、頼まれると嫌と云えない控え目、優しい性格で、かつセックスが好き、もしくは嫌いではない女性、ちょっと寂しがり屋なスケベな お姉さん ということになっています。 街中での ナンパ や出会い系で知り合った男性に体を許し、その相手から性行為を前提に友達を紹介され、断れずにそのまま紹介が続く、さらには紹介者からの紹介すらも起こるといった形です。
セックスを頼まれる頻度やその人数によってケースバイケースだとしても、原則的に 「頼まれたら誰とでもすぐセックス」「相手が誰であろうと断ることがない」「時として不特定多数を同時に相手」 という状況は、仮に本人が好色なのが事実だったとしてその点を差し引いても、かなり特殊で極端な状況でしょう。
周りの男性側が断れない弱者的立場の女性 (そうした性格を持っている、そうせざるを得ない状況にある、知的障害やそのボーダー、認知機能に制約がある状態にある女性など) に執拗に関係を迫ってそうした境遇に追い込んでいる場合もあれば (ほとんど暴行に近く、そうした女性を調達する役割を仲間内で担っているような男性もいる)、どうせ性行為が避けられないならむしろ笑って受け入れることでギリギリ自分の自尊心を保っているケース、女性の側に精神的な不安定さ (メンヘラ) があってセックスに対して依存症ぎみになっていたり、半ば自傷行為ぎみにそうした要求を受け入れる状態になっていて男性に付け込まれている場合もあります。
もちろん中には正真正銘セックスが大好きで、明るく積極的に行為を求めている女性や、性行為そのものではなくベッドの上で性行為を餌に男性をコントロールできるのが嬉しいみたいな女性もいますが、前述した様々な状況を含め、男性側の 「そうであって欲しい」(俺は別に無理やりやってるわけじゃない、合意の上のセックスだ、けっして 「加害者」 ではない)、あるいはサセ子と縁がなかった場合の 「そういう女性がいたらいいな」 との願望が大きく投影したある種の ファンタジー な存在のような感じがします。
情報の拡散で広がる 「サセ子・ネットワーク」
ちなみに学校などで 「あいつはサセ子だ」 といった噂が流れる場合、その噂の広がりが大きければ大きいほど、単にその女性に対する誹謗中傷が元になっているケースが多くなる傾向はありそうです。 人の口に戸は立てられぬとはいうものの、「頼めば必ずセックスできる女性」 という存在は、そうした女性を 「利用」 できるモラルを持っている人ならば 「相当に便利」 なので、誰彼構わず吹聴して回ったりはあまりしません。情報が 拡散 されすぎれば嫌な言い方ですが利用者が増えて自分が利用したい時に利用できなくなりますし、性病罹患のリスク増大、その女性の保護者が前面に出て来て問題化するリスクなどもあります。 またそうした情報を持っていることそれ自体が仲間内での本人の ステータス になるのですから、なおさら無益な拡散はしないものです。
もちろん中には 「サセ子に断られて逆切れし、腹いせに噂を流す」 のように、「サセ子であるのは事実」 みたいな悪い噂の広まり方もあるのでしょうが、女性に対しサセ子などとレッテルを貼り不特定多数に噂をばらまくような男性や、そうした人たちの集まり (いわば 「サセ子・ネットワーク」 や 「穴兄弟ネットワーク」) に加わる男性らがまともであるはずもなく、そんな噂は 無視 するのが賢明でしょう。
最終的には不良グループや半グレ、反社会的勢力が出てくる
なおそうした女性の情報拡散が行われる場合、その最終段階にはしばしばその地域なりコミュニティなりでもっとも裏の力を持つもの、具体的には不良 グループ や半グレ、反社会的勢力といったアウトローが関わるようになります。 「誰とでも寝る女」 は性的に便利な上にお金にもなるからです。 接点というかきっかけは、そうした人たちのネットワークに重なる人物がいたり、水商売関係のつながりが多いようです。この段階以降になるとサセ子の管理をそうした人たちが行うようになりますし、場合によってはそれ以前にサセ子を利用していた側にも、何らかの災難が降りかかることもあります。 後日 「お前にレイプされたと泣いている」「妊娠したから責任を取れ」「誠意を見せろ」 とサセ子の恋人や友人を自称する柄の悪い男に呼び出されて脅されたみたいな話は、時代や地域をさほど問わずとても良く聞く話です。
「サセ子・ネットワーク」 の外にいると、そんな女の子見たことも聞いたこともない
一方で、「俺は子供の頃から社会人になるまで、ただの一度もサセ子に会ったことも話を聞いたこともない (だから未だに童貞です)」 な男性もかなりいる訳ですが、これは 「サセ子・ネットワーク」 から、単純に外れていただけなのでしょう (せいぜい、中学や高校の時、同じ学校の誰それが妊娠したみたいな真偽不明な噂話はおぼろげながら小耳に挟んだりする程度)。地域によっては伝説のサセ子的な噂話もあれこれあったりもしますが (そして誰も会ったことがない)、個人的にはそれが普通だし 健全 だし幸せだと思います。 日常会話に 「サセ子」 だの 「あいつはヤレる」 だのが頻出し、実際にそれを実行するような男やグループの人たちは、ある意味 「あなたの知らない世界の住人」 のままで良いでしょう。 関わってもろくなことはありません。
サセ子をテーマにした作品などは…
同人、なかんずく エロ な作品などではよく見かけるサセ子的な シチュエーション ですが、公衆便所や肉便器などと異なり、あまりその 萌え属性 や名称を前面に押し出した作品は言葉のインパクトほどには多くない印象です。そもそも女性なり異性なりが誘われて性行為を断ったらエロになりませんし、3P、4P といった複数人プレイ (輪姦) の暗黙の前提に 「相手は誰でもいい」 はほぼ当然のごとくあるので、取り立てて 「サセ子」 を強調する必要がないのでしょう。 また同じような内容なら、サセ子よりも前述した公衆便所、肉便器、輪姦、淫乱などを テーマ や ジャンル として打ち出した方が 「売りやすい」 ですし。
ただし、特定の キャラ が好きで、その好きなキャラをただの淫乱にしたくない、仮に性行為を行うとしても 凌辱・レイプ のような悲惨で悲痛なものにしたくない場合には、サセ子名称を使うか使わないかはともかく、ほぼサセ子といってよいシチュエーションが多用されます。 すなわち、「頼まれたら嫌と云えず全て受け入れてくれる」「相手のため (この場合は性行為の相手、男性) にできるだけのことをする」「内心は嫌がっているが外に出さないだけではなく、相手の役に立つことをむしろ喜ぶ」 という、ひたすら天使のような状態です。
またそうしたサセ子的性格が生来のものの場合もあれば、媚薬 とか何らかの 呪い、あるいは弱みを握られるなどで、そうせざるを得ない状況になっているとする場合もあります。
一方で、女性の側の心理描写を丁寧に重ね、サセ子になっていく過程や、サセ子として生きている悲喜こもごもの姿などをリアルに描いた作品などもしばしば見かけます。 過去に男性との性行為に トラブル や トラウマ があり半ば自暴自棄になっている、逆に許されざる悪行を起こしてしまい自分への罰 (自傷) としている、いわゆる 「不感症」 でセックスが全然気持ち良くないので相手をとっかえひっかえ試している、などなどです。
相手は誰でもよい状態なので、同人でよく見かける一般的な意味の カップリング には馴染みませんが (広く言えば 総受け の範疇かもしれませんが)、モブ姦 を含め、エロ関係では切っても切れないのがこのサセ子的な属性ということになるのでしょう。