可愛すぎてついギューってしたくなる… 「キュートアグレッション」
「キュートアグレッション」(Cute Aggression)とは、好きなもの、可愛いものを見た時に、ついぎゅっと強く抱きしめたい、そのまま圧し潰したい、つねったり噛みつきたくなるといった、相反する 攻撃的 な衝動や感情を抱く心理現象のことです。 あるいは好きな相手に意地悪をしたりからかったりしたくなる、困った顔や泣いた顔が見たい、それがまた可愛いと感じたり、自分が他者に対してそう感じて言動にあらわすだけでなく、第三者同士や創作物のそれを見て何らかの精神的な充足感や性的な興奮を覚えることを広義で示すこともあります。
こうした感情は多かれ少なかれ、多くの人が持っているものでしょう。 まだ感情のコントロールができなかったり、そもそも自分の相手に対する好意が無自覚的で 認知 もできない男の子が、好きな女の子を泣かせるなどは小学校ではよくあることです。 また人に対しては遠慮ができても、可愛いぬいぐるみを見てギューッと力を入れて潰してしまったり揺さぶったり、ペットの犬や猫に顔を埋めてスーハーしたり甘噛みしてしまったり (猫吸いとか) は、愛情や好きのヒステリーみたいなものでしょう。
心理学の世界では、可愛すぎるもの、好きすぎるものを見ると脳の感情処理機能が限界を超えて正常に動かなくなり、その激しい感情が行き場を失って暴走したり、無理に落ち着かせようとして真逆の攻撃的な感情や衝動が引き起こされてしまうなどと説明されます。 「食べちゃいたいくらい可愛い」 みたいな言い回しは昔からありますし、極端な場合はそれこそ SM などにもつながるような、人の心が持つ一種の バグ ではあるのでしょう。
小さい子供や感情が激しいタイプは注意が必要
こうした感情の爆発や衝動による一時的なものであり、もちろん 愛する 対象を傷つけたいわけでもなく、相手が嫌がるそぶりを見せれば即座に感情の高ぶりも醒め、それどころか強い反省や自己嫌悪に陥ることが多いでしょう。 誰でもが持つ感情の昂りを抑える正常な脳の働きではあるものの、感情の起伏が激しくてコントロールが効きづらい人もいますし、相手にマゾっ気があって嫌がらない場合は、しばしば行為が常態化したりエスカレートしてしまうこともあります。
相手に好意があろうがなかろうが、力任せに抱き付かれたり意地悪をされる側にとってはたまったものではありませんし、それが相手からの一方通行の気持ちであれば恐怖しかありません。 しかし恋愛関係にあってマゾっ気までいかなくとも力いっぱい抱き付かれるとかちょっとした 痛み を感ずる行為に性的な快感や満足を覚える人もいないではなく、こればかりはお互いの相性と合意、限度や加減を考える自制心、そして万が一にも心身への 事故 といった 不幸 が起こらないで済む運の良さが必要かもしれません。
なお好きでもない相手に対する類似行為は単なる 虐待 となりますが、これとても相手をただの性的な道具扱いするもの (例えば性器の締まりを良くするために首を絞めるとか) から好きではないが歪んだ形での執着から来る変質的な愛情まで グラデーション があります。 人の感情は複雑すぎて、自分の気持ちすら正確に理解できないこともあります。









