生まれてきてくれてありがとう! ファン同士でも盛り上がる 「生誕祭」
「生誕祭」 とは、ある人物なりが生まれた日を祝うこと、誕生をお祝いすることです。 「聖誕祭」 と書く場合もあります。 似た言葉に 「誕生祭」 がありますが、言葉としてはさほどの違いはなく、併用される場合も少なくありません。 生誕祭がもっぱら人物を対象とし、その生死を問わない (過去の人物を含む) のに対し、誕生祭は人物だけでなく企業や団体、商品など対象を選ばず、またそれぞれが存命中・現役な場合のお祝いに使う方が多いかもと云った程度でしょうか。
おたく や 腐女子 の世界では、対象となる人物の生死はもとより実在・架空を問わず、自分が好きな人物や キャラクター、萌え を感じる対象、担当・推し の生まれたことを祝い、対象本人、あるいは同じ ファン 同士でお祝いと喜びを 共有 するために行われます。 またファンらによるものだけでなく、対象となる人物の所属芸能事務所やキャラの作者といった 公式 がバースデー企画として呼びかけたり プロモーション として実施する公式なもの、コラボ や 聖地 と呼ばれる場での半公式・私的なものもあります。 稼働中の ゲーム などでは、誕生日を記念した イベント や特別な ガチャ の実装なども行われます。
ネット の普及、とくに SNS 利用者の拡大や、推し活 の広がりやその定着によって、とりわけ2000年代に入ってからはファンらによって大小様々な誕生祭が催されています。 またその際に、ちょっとしたお祝いのための企画 (生誕祭を お題・テーマ とする イラスト (記念絵) だったり自室に作った 祭壇 だったりお誕生日ケーキだったり) がファンそれぞれの手によって作られ作品や写真が 投稿 されることもあります。 お祝いための ハッシュタグ などもよく使われます (「#〇〇生誕祭」 みたいなもの)。 人気のあるキャラやタレントなら、ツイッターのトレンドに入ることも多いでしょう。
生誕祭という言葉やそれを祝うと云う行為自体は宗教における ご本尊 や聖人、あるいは歴史上の偉人などのそれを祝う目的で昔からあります。 とくに 「聖誕祭」 は、キリストの誕生を祝う日を指す言葉としておなじみのものでしょう。 対象が実在・架空を問わず、ファン活動にまつわる言葉には宗教由来のものが多いので、それがおたくや腐女子の世界でも定着したということなのでしょう。
生誕祭を全面に掲げたオンリーイベントが開催されることも
とくに人気のあるキャラなどの場合は、多くの 同人サークル が参加して 「お誕生日本」 と呼ばれるような 合同誌 や アンソロ本 が作られたり、プチオンリー の形で オンリーイベント が開催されることもあります。