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2位じゃダメなんでしょうか?

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事業仕分けで話題沸騰… 「2位じゃダメなんでしょうか?」

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2位じゃだめなんでしょうか? 蓮舫さんAA

 「2位じゃダメなんでしょうか?」(2位じゃダメなんですか?) とは、ネット の世界ではトップを取ろうとしている人、そのために努力している人や団体などを冷やかしたり 煽る 時に使う ネットスラング の一種です。

 またそれと同時に、売上や視聴率などのランキングなどで他者に劣っている側が、負け惜しみのチャチャ入れとして、ことさらに 掲示板 などで使うこともあります。

 ネット上で流行したのは2009年11月からで、元ネタ は2009年11月13日に政権与党民主党が内閣府に設置した行政刷新会議 (事業仕分け) の文部科学省予算仕分けの際に、計算速度世界一を目指す次世代スーパーコンピュータ (スパコン) の研究 開発 予算 267億円の妥当性を審議した時の仕分け人、元タレントの 蓮舫議員の発言に由来します。 内容は、「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」 でした。

 ネットではすぐに アスキーアート (AA) なども作られ、あわせて大流行しています。

マスコミと国民が注視する中、事業仕分けが開始

 同年9月に政権交代を果たした民主党が、行政改革の第一歩にして切り札として設けた行政刷新会議。 この会議では、それまであまり情報公開がされなかった各省庁の予算折衝について政治主導の名のもと鋭く切り込んだものとして、マスコミなどがおおむね好意的に報じていました。

 とりわけトレードマークの純白の衣装に身を包み、舌鋒鋭く官僚や独立行政法人の担当者などと対峙する蓮舫議員は、官僚叩きが正義という空気の中、「必殺仕分け人」 とも呼ばれ人気を集めていました。

 しかしその一方、ショーアップされた派手な演出、あまりに乱暴で一方的な 「吊るし上げ」 のような会議のあり方に疑問を唱える声も噴出。 なかでも 「技術立国」 として先端技術を武器に国を盛り上げようという主張と反するかのような 「一番にならなくても良い」 とも聞こえるこの発言は、大きな物議をかもしていました。 1位を目指してもライバルの動向によっては後塵を拝することもあるのに、最初から2位狙いでは、2位どころか何も得られない、先端技術はトップが総取りするものなのに、素人が判断して良いのかとの批判もありました。

 また理化学研究所の次世代スパコン以外の技術関連予算も次々に事業廃止や予算の大幅なカットがされています。 とりわけ京都大学の山中伸弥教授が先鞭をつけた iPS細胞研究分野 (医療革命を起こす可能性のある画期的分野であり、特許で先んじれば莫大な特許料が国を豊かにする可能性がある) での予算カットなどは、京都大学学長が異例の記者会見を開き抗議をするなど、「このままでは日本の先端技術はダメになってしまう」 との強い危機感を招いていました。

 民主党がネットの世界では叩かれやすい存在であったこと、ノーベル賞やフィールズ賞受賞者らが共同で批判の記者会見を行ったり、マスコミなども繰り返しこの蓮舫議員の発言を取り上げたことから、この 「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」 も、批判、揶揄の流行語としてネットに溢れかえることとなりました。

事業仕分けとは何だったのか

2024年 都知事選に臨む蓮舫さん (自由が丘駅前)
2024年 都知事選に臨む蓮舫さん (自由が丘駅前)

 そもそも事業仕分けは、名称ややり方が異なっているだけで、それ以前にも行われていました。 各省庁の予算策定 (予算要求) は、まず省庁ごとに検討にかけられ、次に財務省 (大蔵省) 主計局によって振るいにかけられますが、財務大臣指揮の元、その政権の意向によって要求を突っぱねるなどの 「仕分け」 はちゃんとあったのですね。

 これらは民主党の事業仕分けのように積極的に外部公開はされていませんでしたが、マスコミなどが報道するケースはあり、例えば自民党政権時代の2004年に当時は財務省主計局主計官だった片山さつき氏が、防衛庁の潜水艦の予算カットを行い、あまりの認識不足に批判が集中するなどの事件もありました。 文書による情報公開もされており、要するにマスコミが報道しようと思えばできるわけで、民主党だから情報開示がはじめて実現できたわけではありません (ただしネットによる中継など、意欲的で評価できる取り組みもありました)。

 前政権時代はこうして役人が無駄な予算をカットした後で、政治家がまた予算をカットし、さらにその後に関係者らと協議して必要なものを復活させる (復活折衝) といった手続きを経ていましたが (片山さつき氏の潜水艦予算カットも同様で、要求通りの予算に戻っています)、役所の中でやるか公共の イベント会場 でやるかの違いはあったものの、別に密室の中で全てが決められていたわけではなかったのでした。

 つまり民主党は自民党議員や財務省役人がやっていたことを、一旦各省庁の大臣が官僚からの予算要求を丸呑みして提示した上で、改めて財務省の役人のシナリオにそって、テレビカメラの前で政治家が仕分けしているフリをしていたに過ぎません (実際、事業仕分け会議では、財務省の作成したリストを使い、財務省の決定通りの決定を繰り返しています)。 厳しい言い方をすれば、回り道をして税金を浪費した上に、単なるパフォーマンスを行っただけ、しかもその後はパフォーマンスの効果も失われただけだったのでした。

 もちろんこの事業仕分けでカットされた予算は、その後自民党時代のように復活折衝が行われていますが、実際は自民党時代よりも数多くの要求が復活しています (マスコミはほとんど報じませんでしたが)。 その結果、予算はその他の支出も含めて史上最大の規模に膨れ上がり、赤字国債も歴史上最大に。 仕分けによる無駄削減どころか、税金をさらにたくさん使うようになってしまったのでした。

 くだんの次世代スパコンの予算大幅カットも、その後に批判の声が高かったこともありますが、実質的に全てが復活し、ただ回り道をして予算計画や執行が遅くなっただけに終わっています。

報道機関がまともな報道を行なっていないからこその 「事業仕分けショー」?

 このような状況を考えると、実態のない単なるパフォーマンスの事業仕分けショーを、「国民に初めて情報開示を行い、無駄を減らした素晴らしい政策だった」 と、根拠のない礼賛報道を繰り返したマスコミには、たいへん大きな問題があったと云えるでしょう。

 国が隠したり、出すとしても専門用語だらけで難解な文書によってである情報を、整理して公平に取捨選択し、わかりやすく噛み砕いて取りまとめて国民の 「知る権利」 を守る。 これが許認可により様々な優遇を受けている、情報のプロであると共に自らが公器と称してはばからないマスコミ本来の仕事でしょう。

 政治家による人気取りのパフォーマンスショーをただ 実況 し垂れ流すだけでは、およそ報道の本分を果たしているとは云えず、本末転倒です。 そもそも事業仕分けショーはネットで リアルタイム 中継もされており、マスコミがそれと同じ事をやっても仕方がないでしょう。

事業仕分けの手腕? がかわれ、蓮舫大臣が誕生

 こうした実態はその後の2度目、3度目の事業仕分けの頃には誰の目にも明らかとなり、マスコミなども報じることがほとんどなくなりました。 しかし最初の事業仕分けはパフォーマンスとしては大成功で、前面に立って役人をバッタバッタと切り捨てていた蓮舫議員は人気に。 その論功行賞という訳でもないのでしょうが、2010年6月8日に鳩山内閣の後継として発足した菅内閣において、行政刷新担当の内閣府特命担当大臣に就任しています。

 しかし問題となった次世代スパコンは、同時期に開発していた中国の次世代スパコンがその後世界一となったこともあり、「2位じゃダメなんでしょうか?」 が一人歩きした点もあるのでしょうが、その判断がさらに大きく批判されることとなりました。 2011年3月8日の参議院予算委員会においては、片山さつき議員からその時点でのスパコン世界ランキング1位を問われ、「存じません」 と返答。 片山議員は 「中国ですよ」「あなたが廃止したおかげで日本のスパコンの開発が遅れ、中国が1位に躍り出ています」 と厳しく批判しました。

「一番じゃなきゃダメですか?」(PHP研究所/ 2010年6月17日)
「一番じゃなきゃダメですか?」
PHP研究所/ 2010年6月17日

 その後、開発が遅れながらも日本のスパコン 「京」 の開発が完了し、7年ぶりに世界一に (2011年6月21日)。 このニュースに対し蓮舫大臣は 「極めて明るいニュース。 関係者のご努力に心から敬意を表したい」 と祝辞を述べる一方、以前の発言について問われると、「ナンバーワンになることだけを自己目的化するのではなく、国民の皆様の税金を活用させていただいているので、オンリーワンを目指す努力を期待したい」 と、意図が分からなければいまいち意味不明の コメント

 次世代スパコンを所管する 民主党 高木義明文部科学相は、「蓮舫さんの発言によって科学者が発奮し、むしろバネになった」 と蓮舫氏を擁護しています。

 なお蓮舫氏はその前年に出版した著書、「一番じゃなきゃダメですか?」(PHP研究所/ 2010年6月17日) において、高まる批判に対し、「前後の発言をカットされ、「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」 の部分だけがクローズアップされて当惑している」「マスコミによるミスリードだった」 と釈明。

マスコミ報道で独り歩きした 「2位じゃダメなんでしょうか?」

 実際のやりとりを動画などで見ますと、「1位を取る意味はない」 と決めつけて否定している訳ではなく、「1位の意義はなんですか」 と、厳しい口調ながら説明を求める内容となっていますし、2位のメリットや可能性を列挙した上で、「それでも1位を目指すとしたら、税金を使う以上、国民の納得が行く説明が必要だ」 と、関係者にスパコンの意義を説明する機会を与えているような場面にもなっています。

 さらに云えば、頑なに1位だけを情緒的に口にする担当者に、では万が一にも1位が取れなかった場合にはどうするのかと尋ね、努力した結果1位になれず2位に甘んじることもあるかも知れないが、それでも国の事業として十分に意味はあると納税者に納得してもらえる理由が必要だと、冷静に見るともっともな意見を云っているように取れます。

 官僚が頑なに 「1位」 を主張していたのは、別にこの官僚や役所 (文科省) の人間がそうしようと決めたわけではなく、自民党政権時代に政治主導で決められたものであり、実務担当としては民主的に選ばれた政治家と内閣が手続きを経て決めたことを勝手にひっくり返すわけにはいかなかったので、こういう種類の質問はきつかったとは思いますが、もう少し言いようはあったのかなとも思います。 それを加味しても、別に蓮舫さんを弁護するつもりはありませんが、マスコミの悪意に満ちたミスリードという部分もかなり大きいと 筆者 は判断します。

 ちなみにくだんのスパコン 「京」 はその後、シリコン・ナノワイヤ (次世代半導体の基幹材料) の電子状態についての研究で膨大な計算を迅速に行い、スパコンの実効性能の評価を行うアメリカ計算機学会の 「ゴードン・ベル賞」(IEEE Gordon Bell Prize) の最高性能賞を2011年11月18日に受賞。 これは国際的に極めて評価の高い2004年の 「地球シミュレータ」 に次ぐ日本スパコンの快挙となっており、計算速度で二度目の世界一に輝いています。

 さらにさらに、2020年6月22日になり、「京」 の後継機となるスパコン 「富岳」 が世界ランキング4部門で9年ぶりの世界一に。 紆余曲折あり今は立憲民主党の副代表となっていた蓮舫さんはコメントを求められ、「文部科学省も理化学研究所も、前向きな改革に取り組んで来られた努力に敬意を表する」 と回答しています。

 ちなみに 「富岳」 はもちろん 「京」 の開発段階ですでに日本のお家芸と云われ巨額の利益を生んでいた半導体製造はアメリカや韓国、台湾に大きく後れを取りつつあり、学術的な貢献はともかく、これらスパコン開発による業界への技術的貢献や寄与、それに伴う経済効果はもはやほとんど見込めない状態でした。

女性総理待望論まで登場、いくつもの要職を兼務していたものの…

 蓮舫大臣はその後も菅首相の元で政権の中枢を担い、消費者および食品安全担当の特命大臣も兼務。 さらに2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う東京電力、福島第一原子力発電所事故による電力不足や、物流の停滞、買い占めにより混乱する生活必需品などの物資対応をするため、消費者担当として節電・物資の担当大臣も兼務。

 しかし6月27日に 「仕事ぶりが不十分だ」 として閣僚ポストから外され、内閣総理大臣の補佐官に降格。 スパコン問題への批判や事業仕分けの失速、事務所費問題の発覚や公設秘書のわいせつ事件による辞任、国会内のファッション雑誌のための撮影など、様々な問題によって国民の間の蓮舫人気に陰りが見える中での実質的な処分人事でした。

でもやっぱり 「一位」 が好き? 振り込め詐欺被害金流用問題で Twitter 炎上

お!今日の星占いで射手座が一位だ!
お!今日の星占いで射手座が一位だ!

 2011年7月15日、振り込み詐欺 (オレオレ詐欺) の被害者らのための基金を、犯罪被害者の子供への奨学金や、犯罪被害者支援団体への助成金として活用すると Twitter で発言。 「そのための担い手団体を公募することにしました」 と発表しました。

 被害金流用の理由としては、「被害金を預金保険機構で預っているが、被害者からの被害 回復 の申請がない」 としています。 その金額は47億円にのぼります。

 これが伝わると、「そんな基金があるのは初めて知ったのだが、広報はちゃんとやっていたのか」「申請したが事実関係がわからないとかで警察が取り合ってくれず、何ヶ月もずっと放置されている」「そもそも何で被害者の金を勝手に無関係の知らない団体に任せるんだよ」 と批判の声が。 中には振り込み詐欺によって大金を奪われ絶望のあまり被害者が自殺したとの遺族からの 「被害者がすでに死んでいるので申請を諦めざるを得なかった」 との悲痛な声も。

 これに対し蓮舫議員は何の反応もせずに スルー したあげく、あろうことか 「お!今日の星占いで射手座が一位だ!」 と、かつての 「2位じゃダメなんでしょうか?」 のセルフパロディかと思うような無神経なコメントを ツイート。 発言はまとめられ Twitter 上で 共有 される一方、お前が言うな との批判的なコメントが殺到し、炎上 の状態となっています。

一度付いたイメージから、ブーメランが乱舞

なでしこJapan、優勝!!すごいです
「なでしこJapan、優勝!!すごいです」 で炎上
もはや、何をいっても炎上する状態に

 こうした過去の発言が後を引き、その後の言動に跳ね返ることを俗に ブーメラン などと呼びますが、これ以外にも、2010年6月13日、JAXA の小惑星探査機 「はやぶさ」 の奇跡の帰還 (はやぶさ2の計画が、事業仕分けで廃止に) や、2011年7月18日の女子サッカー (なでしこジャパン) ワールドカップ 優勝 (スポーツ振興基金を事業仕分け) でも、その都度炎上。

 これら日本が世界一になった、世界初の快挙を遂げたなどの沸かせる大ニュースが起こるたび、しなくてもよいのにわざわざ 「はやぶさは、私たちの誇りです」「なでしこJapan、優勝!!すごいです」 などとコメントするからなのですが、もはや何をいっても ツッコミ を入れまくられる展開となっています。

 これらの事業仕分けも、必ずしも蓮舫議員が一方的に悪いわけでもないのですが (党から与えられた仕事を一年生議員として頑張ってやっていただけで、事業仕分け自体が茶番であったのは本人の責任ではないでしょう)、一度付いたイメージを払拭するのは難しいといったところなのでしょうか。

 度重なるブーメラン発動に懲りたのか、iPS細胞研究で山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞 (2012年10月9日) した際は、公式 なコメントは差し控えています。

自民党は選挙キャンペーンのフレーズに 「いちばん!」 を採用

 野党自民党は2010年7月11日投票の参議院選挙の際のキャッチフレーズに、この発言に対する皮肉として、「いちばん!」 を採用。 「モノづくり、教育、長生き、元々日本は一番の国」 とした上で、「日本がまた世界で一番幸せな国になるために」 と、人さし指を突き立て一番をアピールする谷垣禎一総裁をあしらった ポスター やテレビCMを制作し、全面的なキャンペーンを展開しています。

 正直云って、これはこれで少々情けないというか、蓮舫議員の発言に引っ張られすぎな気もしますが、結果選挙は大勝。 自民党が与党時代に選挙に負けて野党が多数の 「衆参ねじれ」 が生じましたがこれを解消し、逆に民主政権に 「ねじれ」 を突きつける結果となっています。

 なお谷垣さんから安倍晋三総裁にバトンタッチした自民党は、2012年12月16日の衆議院選挙でも圧勝し、3年ぶりに政権を奪還。 総理に返り咲いた安倍さんが2013年2月28日に衆議院本会議で行った施政方針演説では、東京大田区の町工場の多数が力を合わせ世界一のものづくりに邁進する姿を 「ひたすらに世界一を目指す気概」 と紹介。

 「こういう皆さんがいる限り、日本はまだまだ成長できると確信している」 と称賛し、技術力や意欲のある中小企業・小規模事業者を応援すると表明。 さらに 「今一度、今一度申し上げます、皆さん、今こそ、世界一を目指して行こうではありませんか」 と人差し指を伸ばした右手を掲げて述べています。

蓮舫から Ren4 へ…? Twitter で炎上

DS「ナズマイレブン2」の改造コードの入れ方をどなたかご存知ですか?私にはさっぱり…。
DS「ナズマイレブン2」の改造コードの入れ方を
どなたかご存知ですか?私にはさっぱり…。

 ところでネットを騒がせた蓮舫さんがらみの不祥事といえば、ニンテンドーDS用ソフト、「イナズマイレブン2」 の違法コピーソフトらしきものを、蓮舫議員の家族がマジコンらしきものを使って利用していたのではないかとの疑惑により、「蓮舫の息子が つこうた」 との 祭り になったこともありました。

 これは 2009年12月27日に Twitter で 「DS「ナズマイレブン2」の改造コードの入れ方をどなたかご存知ですか?私にはさっぱり…。」 とうっかり発言してしまったもので、他の Twitter 利用者にマジコン利用の可能性を指摘され、「意味をようやく理解。完璧にダメですね。今、息子に説教中」 と返答。 よりによってマジコンの商品名が 「R4」 だったことから、それ以降、蓮舫 → Renho → Ren4 となって、R4 や Ren4 がニックネームのような扱いにもなっています。

 実際はその後、マジコンではなくゲーム改造ツール 「プロアクションリプレイ」(PAR) の利用であって、違法コピーにつながるものを蓮舫議員が子供に買い与えていたわけではないとの情報もありましたが (改造コードというキーワードから判断すると、筆者も恐らく PAR の利用だったのではと思いますが)、その後当該コメントは削除され、詳しいことはわからないままとなっています。

 なおこの息子さんが学校の1,500m走で1位になったと喜ぶ蓮舫さんのツイート 「中学校で行われた男子1500m走。息子が一位! と、朝からご機嫌だったなー。そんな息子を見てけっこう幸せ、と、親バカです」 がその後ありましたが (2010年10月9日)、これも当然のように炎上しています。 ここまでくると自業自得の面があるとはいえ、少々気の毒な感じもしますが…。

「二重じゃダメなんですか?」 国籍問題で最大の炎上へ…

 2016年、民主党から民進党に名前が変わった所属政党の代表選 (9月15日投票) に8月5日、出馬を表明。 その後、蓮舫さんの国籍にまつわる疑惑が噴出。 日本国籍以外に、父親の出身国である台湾の国籍を持つ二重国籍ではないのかとの疑惑でした。

 公職選挙法上の規制では日本国籍の有無は規定されているものの多重国籍に対する罰則や制限はありませんから、仮に二重国籍であったとしても違法だとは云えません。 また台湾と日本との外交上の関係も特殊で、他の国からの国籍選択や帰化とは異なり、手続きが極めて煩雑かつ難しいところもあり、さらに日本の国籍法も途中で改訂がされていたり、台湾との国交断絶も蓮舫さん誕生の後で取り扱いがまた変わったりと、台湾国籍離脱について、当事者の勘違いや行き違いや思い違い、凡ミスや意図しない瑕疵が生じやすい部分もあります。

 しかし疑問の声はどんどん大きくなり、9月2日に代表選が正式に始まると、この問題がネットを中心に一気に表面化し大規模な炎上状態に。 結果的にとはいえ選挙時に届け出た経歴と事実関係がやや異なって見え、詐称 (経歴の虚偽記載) にあたるのではないかとの意見が出たり、日本の国籍法ではごく一部の例外を除いて多重国籍は原則認められていない中、政治的影響力が極めて強く総理の座をも視野に入る野党第一党党首に多重国籍者が相応しいのかといった批判もネットメディア中心に広がり、蓮舫議員の説明が待たれる展開となりました。

 その後蓮舫議員は記者会見や公式サイトのコメント、出演した番組内での発言などを通じて説明したものの、その内容は二転三転。 さらにはそれまでの釈明の内容と矛盾する過去の週刊誌や新聞記事も次々と発掘され、前後してインタビュー記事で反論・釈明したものの鎮火できない火だるま状態に。 元々ネット上では民進党や蓮舫議員が批判されがちな存在であること、過去に他議員の手続き上のミスや釈明の矛盾などを激しくバッシングしてきた存在だったこともあり、紛糾することになってしまいました。

 それに伴い、この 「2位じゃダメなんでしょうか?」 をもじった 「二重じゃダメなんですか?」 がネット上で揶揄として使われるようになりました。

2024年の知事選に出馬、3位落選で揶揄される

 蓮舫さんはその後、2024年7月の東京都知事選挙に所属する立憲民主党を離党する形で出馬。 当初は下馬評も高く一時は勢いがありましたが、その後は失速。 結果は現職の小池百合子さんにダブルスコア以上の大差をつけられた上、元安芸高田市長の石丸伸二さんにも及ばず3位と云う大敗を喫しました。

 選挙期間中はメディアなども話題として 「2位じゃダメなんでしょうか?」 に度々触れていていたこともあり、出口調査や選挙結果を受けて 「蓮舫氏“2位にもなれず”」(日本テレビ)「2位はドコなんですか?」(NHK)「2位じゃダメなんですか?」の蓮舫氏まさかの3位」(TBS)「2位じゃダメなんですか」のはずが3位に」(週刊文春)「都民が「仕分け」、蓮舫氏を3位」(時事通信) などなど、数多くの 「当てこすり」 のような報道が相次ぐこととなりました。

 選挙後蓮舫さんは数々の批判に対し、自身の Instagram で 「女、政治家、負けた。何言ってもいい的な構図で、すごいよね」 とコメントし、その後 「私はね。黙らないよ。」「いま、最も自由に黙らない」 と X (旧ツイッター) で宣言。 メディア報道や著名人らの批判に個別に反論を繰り返し、自身の支持が広がらなかったことや批判が相次ぐ原因を 「モノ言う女」 への女性差別意識・ミソジニー (女性嫌悪) に基づくものともします。

 しかし3選を果たした小池百合子さんは女性ですし、蓮舫氏の支持をしなかった連合の芳野友子会長も、番組で批判的に取り上げたお笑い芸人の上沼恵美子さんも女性です。 もちろん男性からの批判や揶揄もたくさんありますし、12日のデーブ・スペクターさんによる 「蓮舫がテレビ司会者に転身→ヒステリーチャンネル」 のように個人的にはかなり不快なものもありましたが、この状況で女性だから落選したとか批判されているなどと主張するのは、さすがに無理があるでしょう。 メディアによる批判で云えば、選挙中はほとんど無視され、選挙後は大バッシングに晒された石丸伸二さんへの対応の酷さもかなりなものでしたし。

 その後野党の共闘候補として蓮舫さんを支援した共産党も、市民連合 (安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合) が新宿駅前で行った 「女たちは黙らないよ!with R」 と題した緊急行動を機関紙 「赤旗」 にて報道、「蓮舫さんバッシングはモノ言う女性への攻撃」 と強く批判しています (7月22日)。 記事中で紹介された同党 吉良よし子参院議員は 「蓮舫さんへのバッシングを通じてミソジニー(女性嫌悪)が改めて可視化された」 と述べていますが、選挙期間中や投票後を通じて繰り返された選挙運動のあり方や公約への不満といった具体的な指摘や批判、そもそも男性有権者の半数以上が女性候補者へ投票していたなどの情報には一切触れませんでした。 有権者をバカにするのもいい加減にしろと思います。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2009年11月19日)
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