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パンツがないからノーパン…たった4文字に溢れるロマン 「ノーパン」

 「ノーパン」 とは、そのまんまですが no pants (no panty)、すなわち パンツ (パンティ) を身に着けず下半身を 露出 している状態を指す言葉です。 下半身すっぽんぽんとか、男性の場合はフルチンとかモロチン、女性でモロマンみたいに呼ぶこともあります。

 言葉の構造も意味もとてもシンプルで、パンツという言葉が使われるようになってしばらくすると自然に使われるようになったのでしょうが、現在の形のパンツやパンツ名称が一般に広く普及したのは比較的最近になってからなので、言葉としてノーパンが意味を持ったのもパンツが広がった1950年代前後 (昭和20年代) 以降からでしょう。 それ以前は日本でパンツはさほど普及しておらず、下着ボトムス と云えば男性はふんどしや股引き、猿股、ステテコ、ぱっち、女性は腰巻きや都腰巻、ズロースや男性と同じ股引き、猿股、ステテコなどであり、そもそもパンツがないのにノーもノーパンも何もありません。

 ノーパンという言葉自体に男女の区別はありませんが、下着のパンツというよりは、男子が海や川で水遊びをする際に、海パン を穿かずにすっぽんぽんでいることをよくノーパンと呼んでいた記憶があります。 また女性のノーパンについても、当初はそこに性的な意味はなく、ホットパンツ や薄手のズボンを穿く際に、パンツがはみ出したりパンツの線がでるのを嫌ってノーパンで着こなすみたいな ファッション の文脈とか、就寝時にパンツを穿かずに寝ると熟睡できるといったノーパン健康法みたいな文脈だった記憶があります。 もっともそれらを性的な関心事として野次馬的に取り上げる男性向け週刊誌などもありましたが。

 着物などの和装時にはノーパンが望ましいとか、とくに 巫女装束 とか日本の伝統武道である剣道・弓道といったスポーツ分野での部活動などではノーパンが求められた時代もありますが、このあたりも徐々に形骸化したり、しきたりやルールそれ自体が廃止になることも多いようです。 なお1960年代に ミニスカート の大流行があり、この時に パンチラ も話題となっています。 またいわゆる 「スカートめくり」 が流行ったとされるのが1970年代となります。

1980年代のノーパン喫茶大流行

 一方、ノーパンという言葉が一気に一般に広がったきっかけのひとつに、1980年代初めに全国的な大ブームとなったノーパン喫茶の存在があります。 今でいうアダルトな コンカフェ の一種、ソフトな性風俗に近い店舗でしたが、女性のホールスタッフ (ウェイトレス) がノーパンだとの触れ込みで大都市圏の繁華街を中心に数多くのお店が登場し、併せてノーパンという言葉があまねく広がることとなりました。

 最初のお店がどの地域の何というお店だったのかは諸説あるようですが、最初期にはそれなりに真面目で良心的? なちゃんとしたノーパン喫茶だったようです。 店員は若い女性で短いひらひらとしたミニスカートに ハイヒール、床の一部が鏡張りなんてのが、わりとありがちなパターンでした。  はやや低めの椅子に腰かけ、身体をかがめて見える (かも知れない股間の秘所) を覗き見ようと必死になるというサービスです。 オプションとして手鏡の貸し出しがあったり、自分の席に来た時には近すぎてむしろ見えず、離れた隣の席の接客中の方が覗き見しやすいとの理由で、その場にいる名も知らぬ男性客同士が阿吽の呼吸で連携するみたいな暗黙のルールがあったりもしました。

 しかし時代を下るとトップレスで腰に布を巻いただけの完全な風俗店になったり、見るだけでなく何らかの 抜く サービスが併設されたり、単なるぼったくり店舗で本当にノーパンかどうかも疑わしいお店が増え、ブームは長くは続きませんでした。 筆者 も当時、悪友に誘われて新宿歌舞伎町のいくつかのお店に行きましたが、選んだ店が悪かったのか全然見えないし 普通 にぼったくられました  ただし一部の店舗でノーパンサービスは細々と続いており、1998年には大蔵省接待汚職事件の 舞台 がノーパンで食事を提供するしゃぶしゃぶ店だったことから、通称 「ノーパンしゃぶしゃぶ事件」 と呼ばれ再び脚光を浴びることもありました。

 一方、「ノーパン」 と見間違えそうな 「ノーバン」 が、主に野球関係のニュースでことさらに使われて、継続した注意喚起も行われています。 もっぱら女性タレントやアイドルが行う野球の始球式にまつわる話題で使われ、投球が 「ノーバウンド」 でキャッチャーミットに収まる様を 「ノーバン」 と呼び、「アイドル〇〇がノーバン始球式」 といった記事タイトルで ネット配信 されます。 あからさまな 釣り でもあり、「あざとすぎる」 と批判されつつも、沖縄の「スク」(アイゴの稚魚) が初水揚げされたとのニュース 「スク水揚げ」(スク水 っぽく見える) と共に、季節の歳時的な ネタ ともなっています。

創作物なら、露出少女の描写でおなじみ

 創作物の世界では、露出癖 のある女の子が短い スカート にノーパンでスリルを味わうとか性的興奮を覚えるような描写でしばしば描かれます。 ブラジャー をつけずに 制服ワイシャツ から乳首などを 透け させる ノーブラ と併せて描かれることもあります。 実際にそんな女性がいるのか? と云えば、そりゃ世の中には色々な人がいますからどこかにいるのでしょうが、男性の露出魔に比べると事件化するようなこともなく、その存在は謎に包まれています。

 これは男性に見せたがり屋が多いからという理由より、女性の場合は露出魔といった犯罪行為のような危ない橋を渡らなくても、合法的? にいくらでも露出する場があるという社会状況があって目立たないだけなのでしょう。 男性が路上で秘所を見せたら性犯罪者ですが、女性が (たとえ意図的であろうと) 見られたら一般的には被害者扱いです。 混浴の温泉に行けば人気者ですし、裸を見せるお店も女性なら働けますし、ネットに裸体写真を アップ したりビデオチャットで公開すれば大勢の男性が見に来てくれてお金儲けができたりもします。 これはそれらを実際にやるかどうかとは無関係で、「やろうと思えばやれるよね」 が大きな精神的充足につながります。 路上露出や チン凸 といった犯罪をしないと誰にも見てもらえない男性とはえらい違いです。

 そもそも秘所云々以前に男性はよほどのことがなければ他人、とくに異性から見てもらえることなどありませんが、女性ならば若ければ、あるいはある程度以上の露出がある服を着れば、嫌でも男性がジロジロと見てきます。 ほとんどの女性は通りすがりの男性に性的な目で見られるなど不快なだけでしょうが、注目や視線を集めるというのは人によっては思った以上に快感になることもあるのでしょう。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2001年11月13日/ 項目を分離しました)
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