世界の運命が俺の手に… 「それが世界の選択か…ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
「それが世界の選択か」 とは、自分が世界を動かす重要な立場にいたり、世界を震撼させるような裏事情に通じたフリをして、何かの動きや変化などに巨大な力や闇があるかのように装ってチャチャや 突っ込み を入れるためのフレーズの一つです。 後半に意味不明カタカナを接尾し、「それが世界の選択か…ラ・ヨダソウ・スティアーナ」 となることもあります。
国際政治や経済、軍事のような本当に世界に影響を与えるような大きな出来事や事件、ニュース報道などに触れて使う場合もありますが、どうでも良い些細なこと、日常生活の小さい事件などでも、ことさらに ネタ・大仰な突っ込みとして使う場合もあります。 例えば 「今夜はカレーよ」「それが世界の選択か…」 といった感じです。
ネット では 2005年3月頃からこの一連のフレーズが流行語として盛り上がり、そのまま ネットスラング として定着。 以降は 邪気眼 のバリエーションの一種、中二病 (厨二病) による 黒歴史 のひとつとして使われるようになっています。
元ネタは 「2ちゃんねる」 の 「モテない男性板」(喪男板) の書き込みから
「それが世界の選択か…ラ・ヨダソウ・スティアーナ」 の 元ネタ ですが、2005年2月25日に 掲示板 2ちゃんねる の モテない男性板 (喪男板) に書き込まれた、次のような レス (発言) から派生しています。
862 :('A`) :05/02/25 21:20:29
大学の食堂で国際情勢のニュースを見るたびに(主に戦争関連)
「それが世界の選択か・・・」と寂しそうに呟き、携帯で電話するフリをして
「俺だ、○○(大統領等の名前)はどうやら俺達とやる気らしい・・・」等とほざいて
「あぁ、わかってる。あいつなりの考えだな。ラ・ヨダソウ・スティアーナ(別れの合い言葉、意味はない)」
と電話を切り、寂しそうに飯を食う。というまわりの奴らに脅威を与えるのをやってた。
「俺にも身に覚えがあるよ」 的な、黒歴史に対するほろ苦い感傷
自意識が強くなり、ある種の 「目立ちたい」 という願望の発露として、ことさらに奇矯で異常な言動をする、不思議キャラを演じる (無気力・クール、ボク女 など) ことを、俗に邪気眼や中二病などと呼びます。 また過去に行ったそうした恥ずかしい経験を振り返り 「なかった事にしたい」 と思うことなどを黒歴史と呼びますが、この 書き込み は大学生という年齢ではあるものの、あまりに完成度が高い中二病的黒歴史の内容だったことから、大きな話題に。
その後同板で話題となって他の板にレスが コピペ の形で出まわり、様々な改変版が登場。 さらにこれを元にした イラスト や ネタ 画像、コラ や MAD動画 までが相次いで作られ、流行語のようになったのでした。
なお一連の発言に 語尾いじり の 設定 がつけられた 「それが世界の選択でちゅか」 は、上記の発言が話題となり改変バージョンが作られる中、ニュース速報板で当時、「いじられキャラ」 として人気を博していた有名な コテハン、ぼっさん氏 の口癖のアレンジバージョンとして作られたものが元ネタとなっています。
こうした行為は、自意識が過剰となる思春期の頃にありがちな 痛い 行動や考えとなりますが、それをあげつらい笑うと言うよりは、一部の人間にとっては 「俺も似たようなことをしたことがあるよ」「気持ちはなんとなくわかる」 などという共感も手伝い、強い印象を与えるものでもあったのでしょう。
筆者 も中学生の頃に、おかしな架空の団体 (諜報機関や何かの研究所が多かった…) の身分証明書や 名刺 をたくさん作って友人に 「俺は偉いんだ」 的な示威をしていたことがあり、たまに思い出して 「ああああああああ」 となり、つぶらな瞳からこぼれた涙で枕を濡らす日々を送っています…。