勝手に敵認定されてしまい…嬉しくない 「検定合格」
「検定合格」 とは、一般的には何らかの資格検定を受験して合格することを指しますが、同人 や おたく、とりわけ 腐女子 の世界では、「自分が特定の ジャンル の人間だ」 ということを、その良し悪しはともかく周囲から認められたことを、やや 露悪的 に指して使う言葉です。
具体的には、二次創作 において特定の カップリング で活動している人が、そのカップリングを嫌って 地雷 と見なすような人たち、対立関係にあるようなカップリング (逆カップリング など) で活動している人から避けられたり批判されたり、あるいは SNS で リムられ る、ブロック されるなどした場合に、「これであたしも〇〇カップリングの検定に合格だ」(対立する人たちから敵認定された) といった使い方となります。
少しでも前向きに考えないと精神が擦り減る…
ネット における バトル や 対立煽り は同人やらカップリングやらだけでなく、あらゆる テーマ で何かと行われがちなことではあります。 とはいえそこに合理的で正当・妥当な理由が必ずしもあるわけではなく、少なくとも作品やカップリングの 解釈 や好き嫌いなどは個人の自由であり、どちらが正しくてどちらが間違ってるとか、上とか下とかもないでしょう。
しかし中には、自分の考えや好み、趣味 こそが正しく優れていて、それ以外を否定するような人も少なくないものです。 見ず知らずの他人から主観的な考え方を押し付けられたり、文句じみた批判や感想を貰ったり、それまで ツイッター などで何となく繋がっていた人からそれを理由に拒絶されるのは、こちらに責任がないのだと理解した上でも、やはり精神的に辛いものがあります。 「これで検定合格」 くらい前向きに考えないと、やってられないという部分はあるのかもしれません。 一方で、ことさらに 「検定合格」 を反撃・カウンターのように表明するのも 「売り言葉に買い言葉」 のようで穏やかなものでありませんし、ちょっとした行き違いで後々まで禍根が残るような騒動が生じることもあります。
こうした状況に追い込まれた人にとっては 不運 でしかありませんし、自分の好みが少数派だった場合は時として イバラの道 だったりもしますが、「あなたに対して描いているわけではない、無視してくれ」(嫌なら見るな)・「自分に向けられた作品やカップリングではない、見なかったことにしよう」(not for me) あたりが、切実な気持ちの落としどころなのかも知れません。