記事や画像に直接リンクを… 「直リン」
「直接リンク」 あるいは 「直リン」 とは、インターネット に アップ された ホームページ (ウェブサイト) の トップページ 以外の コンテンツ、例えば個別の記事 (階層ページ) や 画像、イラスト などに直接 リンク を張ることです。
個別記事へのリンク (ディープリンク) と画像類の外部からの呼び出し・読み込みを伴うそれとは微妙に ニュアンス や意味は違いますが、おおむねいずれも 「直リン」 と理解されているようです。
リンク自体は 「www」(worldwide web/ ワールドワイド ウェブ) の根本的な機能や考え方なので、誰でも勝手に張って構わないもの (無断リンク) ですが、後者の 「画像直リン」 については様々な問題があり、状態によっては不正アクセスや 著作権 に反する違法行為となる場合もあります。
個別記事へのリンク (ディープリンク) の場合
トップページ以外のページ、個別の記事やページに張るリンクはディープリンクと呼ばれます。 トップページにはそのサイトを利用する人たちへ向けた注意書きや規約などが書かれていることも多く、それらをすっ飛ばしていきなり下の階層へと直接リンクを張られると 「困る」 と考える人も多いようです (例えば リンクフリー をうたっていても、それはトップページに対してのみだったりもします)。
ただしこれはあくまでサイトの作成者や管理者の 「お願い」 であり、守らなくてはならない義務や必要は原則としてありません。 まあ個人サイトで 作者 がそうお願いしているのなら、利用者として尊重する姿勢はあってもいいと思いますが、「〇〇はリンクしてもいいけど、□□はダメ」 では、情報やデータを網のようにつなげる ネット の特徴や意義が失われてしまうでしょう。 またそれが当たり前になると検索エンジンは全てダメになり、ネットの利便性が著しく制限されてしまいます。
画像ファイルに対する直接リンクの場合
一方、イラストや写真といった画像類に対する直接リンクは、やり方によっては違法となります。
一般に画像類は、文字情報 (テキスト) に対して容量が大きく、直リンによって膨大なアクセスが発生するとネット上で公開しているサーバに大きな負荷がかかり、サイトの利用ができなくなってしまう可能性があります。 とりわけインターネットが普及し始めた頃は通信速度も遅く、これはサイトを公開している人にとっては切実な悩みでした。
レンタルサーバの側でも、画像のみを直接読み込む接続 (リクエスト) は弾くなどの対応をしている場合があります。 これを無視して無理やり読み出したり、負荷をかけることを目的に直リンしまくるなどは、DoS攻撃 として相手が訴えれば電子計算機損壊等業務妨害などで罪に問われる可能性があります。
また別のサイト上に画像を読み込むための HTML のタグ (img タグ) を設置して読み込んだ場合、他人の画像を自分のサイトで表示させることになり、著作権の侵害となるケースもあります。 画像を ダウンロード して自分のサイトにアップしたのと同じような扱いになってしまうのですね。
もちろん画像直リンの全てがダメなわけではありません。 例えば 同人系 のサイトのリンク集などによく見られる バナー などは、外部からの画像読み込みを前提とした運用をしている場合もありますし、そもそも画像への直リンが全面的にダメになったら、画像検索もダメになってしまいます。
インターネットの普及とともに通信速度も上がり、以前ほど画像直リンを嫌う空気はなくなってきましたが、掲示板 などに画像を貼り付けて 晒しもの にして嘲笑したり 叩く といった使われ方もあり、サイトや情報の カテゴリ や ジャンル によっては、避けるのが当たり前のような感じにもなっています。 どうしても貼る場合は、URL の一部を消す (例えば h抜き) にするなど、ワンクッション挟む形が多いかもしれません。
ちなみにうちのサイトの画像やイラストなどは、引用は当然として一部を除き直リンでも再アップでも転載など自由に行ってくださって結構です。 許可もいりませんので、お気軽にご利用ください。