時間内に収まらない…内容を詰め込みすぎだろ… 「尺足らず」
「尺足らず」 あるいは 「尺が足りない」 とは、テレビ番組で進行が上手くいかずに番組が途中で途切れたように終わってしまうこと、あるいはそうならないために 出演者 らが早口で番組を進行したり、番組内の企画やコーナーがやたらと駆け足で進行してしまうような状態を指す言葉です。 尺、すなわち時間が足りないという訳です。
生放送のバラエティ番組や情報バラエティ、報道番組などでしばしば生じますが、事前収録が行われ 編集 などで適切な尺の配分となる録画番組と違い、生・リアルタイム の番組だと予期せぬ トラブル が生じて尺が足りなくなったり、逆に 尺が余る のは止むを得ない部分があります。
長編マンガなのに13話や26話で収めるのは無理だろ…
一方、アニメ やドラマなどで、元となる原作が存在していて、その原作の長さに対してアニメやドラマの話数が少なすぎる場合にも同じ表現が使われます。 アニメやドラマになるからには人気のある マンガ や小説などが原作に選ばれ、すでにある程度の長期連載になっていることも多いでしょう。 アニメにせよ実写のドラマにせよ、1クール (13話) や2クール程度にまとめるのは最初から無理がある場合も少なくありません。
その結果、原作の重要なエピソードや核心部分に触れる 伏線 と 回収 がばっさりと大幅にカットされたり、登場人物の一部がまるごとカットされるなどすると、「そもそもその尺で作ること自体間違っている」 みたいなことになりがちです。 これは劇場版と呼ばれる実写映画化なども同様です。 しかもそのような尺が足りない状況で、原作には登場しないよくわからない オリキャラ が加えられたり、物語 そのものが大きく捻じ曲げられることもあり、そうなると原作破壊・原作レイプ だとして強い批判に晒される結果になりがちです。
アニメ化やドラマや映画の実写化をする場合、別に必ずしも何から何まで原作に忠実である必要はありません。 しかし元々無理な話数や2時間程度の映画で話題作に安易に乗っかろうとする姿勢が見透かされると、原作の ファン などから強い批判やその企画を担ったプロデューサーや脚本家らが名指しで 叩かれる こともあります。
ただし尺が足りないながらも原作の重要な部分、核心的な部分をしっかり拾い、かつ原作に リスペクト が感じられる作りでアニメやドラマ、映画として十分に面白ければ、「続きが見たい」「第二期が欲しい」 といった意味で、これでは尺が足りないからもっとやってくれといった ポジティブ な使われ方がファンの 界隈 からされるケースもあります。
作品 の面白さそのものに尺の長い短いはさほど関係がありませんが、コンパクトにまとまって密度の濃い、満足度の高い作品もありますから、このあたりのバランスは難しいです。 ファンのそうした声に応えて続編や 外伝 を制作したら 「蛇足だった」 みたいなこともあります。 長年に渡って愛されてきた長編作品をアニメや実写にするなら、覚悟を持ってそれ相応の時間的長さ、すなわち尺を最初から確保できる形で企画することが望ましいということでもあるのでしょう。 まぁこれはこれで長くなったら優れた作品の別展開が出来なくなるだけなので難しいところです。
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