わたし女だけどエアちんこがビンビン… 「エア性器」
「エア性器」 とは、本人が持っていない異性の性器のことです。 通常はもっと具体的な言い回しをする言葉で、すなわち男性にとっては女性器で 「エアまんこ」、女性の場合は 「エアちんこ」 となります。
何かに 「エア」(空気/ Air) を接頭して 「存在しないが存在しているものとみなす」 という使い方や ネタ には様々なものがあります。 空気イスと云えばイスが存在しないのにそこにあるかのように座るポーズをとることですし、ギターを持って演奏しているつもりになるエアギターもおなじみの表現でしょう。
また ネット で 画像 検索して出てきた美味しそうな焼肉の写真などを見ながらご飯を食べるのはエア焼肉などとも呼ばれますし、自分が好きなエロゲや アニメ の架空の キャラ をエア彼女やエア嫁、空気嫁 (空気読め の 誤変換 でもある)、それを含めて エア充 と呼ぶ場合もあります。
この 「エア性器」 も同じような扱いですが、主に 同人 の世界で同性愛表現がされた作品を異性が見た時 (例えば女性の 腐女子 が やおい・BL などの男性同性愛 (ホモ や ゲイ) の作品) を見て 「感じた」「興奮する」 といった意味で使われます。 すなわち、「エアちんこが勃起した」 といった使い方です。 またこれが転じて、単に 「エア勃起」 と呼ぶ場合もあります。
ところでこうした使い方のエア性器の場合、男性の男性同性愛作品の ファン や 読者 (いわゆる 腐男子) や女性の女性同性愛のファンはどうなるんだという話もありますが、ネタ用語ですし、これといった厳密な定義や使用上の注意があるわけではないので、そのうちふさわしい言い回しが作られるのかも知れません。
異性の同性愛表現を、異性の感覚を持って楽しんだり評価したり
エロティック な作品を見る時、自分の性別 (もしくは性自認) がどうなっていて、作品中のキャラの性別にどうコミットし、かつどのキャラ (受け なのか 攻め なのか) に 感情移入 するのかは、かなり複雑なものです (本人も無意識の場合がある)。
例えば男性が女性の同性愛 (百合 や レズ) を見る時、「自分も男性のまま加わって3Pがしたい」 のか、「自分も女性になって3Pがしたいのか」、あるいは 「作品キャラのどちらか片方の気分になって相手を攻めたい、相手に攻められたい」 と思うのかは、人それぞれです。
女性のいう 「エアちんこが フルボッキ した」 と、男性のいう 「エアまんこが濡れた」 などは、それぞれが現実の世界で自分が下半身に持っている性器の状態の言い換えという部分もあるのでしょうが、もっと別の ニュアンス を持って、わざわざこの言葉を選ぶケースもあるのでしょう。 当然ながら、通常は賞賛や評価するといった意味で使います。
なお男性が、俗に兄貴キャラと呼ばれるカッコイイキャラやタレント (とくに声優や アニソン の歌手) に対して、「濡れた」「妊娠した」「出産した」 などと強い賞賛の意味で使うケースがあります。 これらは、その言葉の頭に 「もし自分が女性なら」 といった言葉が語られないまま暗に存在する前提の言葉ですが、これもほとんど同じニュアンスになります。