お気に入り保存から転じて日常会話でも…「ふぁぼる」
「ふぁぼる」 とは、リアルタイム性 のある短文投稿型のミニブログ、Twitter (ツイッター) の機能、「favorite」 が動詞化した言葉です。 「ふぁぼした」「ふぁぼった」 の他、「favる」「Favoる」「星つけ」 と書かれる場合もあります。 また誰かにふぁぼられた場合は、そのまま 「ふぁぼられた」 という場合もあります。
ツイッターの機能 「favorite」 とは、お気に入りのつぶやき 投稿 (ツイート やその転載である リツイート) を登録するもので、Internet Explorer など一部のブラウザの 「お気に入り (ブックマーク)」 などと同様、黄色い星であらわされます。 登録したツイートはリスト化され、タイムライン (TL) とは別に後で見ることができ、またふぁぼったツイートには リツイート同様、ふぁぼったユーザー数とその一覧が表示され、相手にも通知されるようになっています。
本来は ツイッター用語 ともいうべき ネットスラング ですが、「お気に入りに登録」 という機能から転じて、「気に入った」「面白かった」 といった意味でツイッター以外の webサービスや、さらに ネット 以外の日常会話でも使われることがある、ある種の若者言葉のひとつともなっています。
なお2013年1月に、日本語表示においてそれまでの呼び名から 「足あと」 へと名称が変更になっているようです。 ふぁぼる時の機能名は同じ 「お気に入りに登録」 ですが、それによってお気に入りに入った件数の表示部分は 「足あと」 となっています。 足あと機能というと、mixi のあれを連想しますが、それまでのふぁぼと機能などの変更はありません。
気に入ったツイートの保存から、単なるブクマ代わり、馴れ合いまで…「ふぁぼる」
前出の説明通り 「favorite」 は、文字通り気に入ったツイートを保存するためのものですが、それ以外にも、「この意見に 同意 する」 との意味や、「後で読む」 といったブックマーク代わりに使ったり、親しいツイッターユーザーとの単なる挨拶や、「ちゃんと読んだよ」 というマーク代わり、あるいは 馴れ合い のためにも使われたりします。 お互いにふぁぼり合うこともあり、その場合は 「お返しふぁぼ」「相互ふぁぼ」 などと呼ぶこともあります。 こうした使い方は、ユーザーの工夫次第といったところでしょう。
もっとも、「読んだよ」 というマーク代わりは、馴れ合いではなく、逆に批判 (dis) のツイートや 空中リプライ に対する、批判された方からの 「無言の挨拶」 のような意味を持つ場合もあります。 リプライ で直接反論したり、リツイート で 晒し たりはしないけれど、相手に 「そのツイートは認識している」「読みました」 との意思表示はするような形です。
一方で、フォロワー を何万、何十万と持っているようなユーザーの アカウント やツイートは注目されますから、そうした人のツイートをふぁぼしまくって自分のアカウントの 露出 回数を増やしたり、ツイッターをはじめて間もない 新規 ユーザーのツイートをふぁぼって、「フォロワーになってねアピール」 のような使い方をするユーザーもいます。 誰だって 「お気に入り」 されると嬉しいですから、つい相手をフォローしたくなるわけです。
こうしたものは、いかにも業者チックな アカウント からのものだと 「スパム 的な無差別 favorite」 とも云え、嫌う人も少なくない状況ですが、ツイッターの流行と利用者の増大とともに増えるようになっています。
なお、俗にいう ツイッター廃人 の大きな定義要素として、この 「ふぁぼ」 の大量付けがしばしばあげられます。 ふぁぼしまくる人はふぁぼ魔とも呼ばれ、ツイ廃ならではの行動としてしばしば ネタ として登場します。