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クソリプ

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いちいち無価値なリプを飛ばしてくる… 「クソリプ」

 「クソリプ」 とは、「クソ みたいな リプライ」 という意味の言葉です。 リプライとは ツイッター などの SNS における返信 (レス) を指しますが、その内容がクソだ、ということになります。

 ここでいう 「クソ」 とは、「内容がクソ」 という意味もあれば、「クソの役にも立たない」 との意味も持っています。 これらは似ているようでも、リプの状況によっては似て非なるものとなる場合もありますし、また批判的意味だけでなく、肯定的な意味で使う場合もあります。

「内容がクソ」 と 「クソの役にも立たない」

 まず内容がクソという点でいえば、他人に対する誹謗中傷や罵倒、揚げ足取りといった、悪意のある嫌がらせのようなリプがあります。 例えば誰かが 「おはよう」 と ツイート したとして、それに対して 「死ね」「アホ」 といった罵詈雑言を浴びせたり、何らかの意見表明をしたら見当違いの反論をしてきたり、針小棒大に話を捻じ曲げて無理やり 人格攻撃 をしてきたりなどは、文字通りのクソでしょう。

 一定の知名度があって アンチ がいる人、何らかの政治的立場を表明している人なら、何を書いても 党派性 のみで物事を見る人からの罵詈雑言は避けられないところもあるでしょうが、クソを投げつけられる方はたまったものじゃありません。 掲示板ブログコメント欄 に現れる 荒らし のようなもので、特定個人に 粘着 したり、その時点で話題となったツイート、バズ った話題や人にいちいち 絡んで はひたすら悪意をバラまく迷惑なだけの存在です。 こうした人は年がら年中不機嫌な文句ばかりを呟いていて、初対面の相手にお前だのあんただの、吐き気がするだの キモイ だの謝罪しろだのと、やたらと攻撃的かつ 他罰的 で、ほとんどネットの通り魔のようなものでしょう。

 また誹謗中傷や罵詈雑言ではないけれど、上から目線で神経を逆なでするリプもあります。 否定から入って求められてもいない説教じみたアドバイスをするなどが代表的です。 例えば 「寝坊したから朝飯抜き」 という独り言に対する 「夜更かしはダメですよ、それと朝食を 抜く と元気がでませんよ」 といったものは、寝坊から勝手に夜更かししたと 藁人形論法 のような決めつけをした上に、こちらの体調を気遣っている善人のつもりが鼻につきます。 余計なお世話であり、このようなリプが許されるのはよほど親しい間柄だけでしょう。

 一方、クソの役にも立たないものでは、「おはよう」 に 「おはよう」 とそのまま返したり、「今日はいい天気だ」 に 「いい天気ですね、ゴルフ日和です、ゴルフはおやりになりますか?」 などと返すものなどがあります。 これらは友人知人や仲の良い相手であれば 「普通の挨拶」 でもあるのですが、赤の他人からこうしたリプをつけられても、「はぁ、だから?」「ゴルフとか知らねえよ、自分のしたい話に無理やりつなげるな」 になってしまうでしょう。 こうした絡み方は 「だる絡み」(用もないのにどうでもいいことで絡んできて相手をするのが ダルい、面倒だとの意) や 「うざ絡み」(同じような意味で ウザイ 絡み方をされること) とも呼ばれます。

 別に何でもない挨拶に対する何でもない反応なんですから、そこまで殺気立ってクソ扱いして返信の意図を問いただされても本人も疲れるだろうと思いますが、人気タレントや若い女性など、何かと無関係の人から頻繁に絡まれがちな人たちにとっては、「お前に向けて挨拶してるわけじゃないし、いちいち反応するな」「スルー するかリプするか考えるだけでも面倒だ」 と思われても仕方がないケースもあるでしょう。

 SNS が誰でもやってるのが当たり前のもの、日常生活の延長や一部になったことで、「リアルとネットの境目」 は小さくなっています。 道端ですれ違っただけの赤の他人はいちいち話しかけては来ませんし、話しかけられても返す義理も必要もありません。 無関係の人がいきなり街中で絡んでくるような違和感を、人によってはクソリプに感じるようになったのかも知れません。 もっとも、知らない人からリプされたり読まれるのが嫌ならそもそも を掛けろってのも、一つの正論ではありますが。

親しい人、友人からのクソリプは嬉しかったり

 一方で、元々親しい人、友人知人などからのクソリプは、時として和んだり、ちょっとした笑いの ネタ となることもあります。 お互いにクソリプを送り合い、クソリプやめろと云い合って楽しんでいるような人もいます。 これを見て 「同じ内容のリプをしているのに、Aさんはクソ扱い、Bさんは和みネタになるのはおかしい」「ダブスタ だ」 との違和感を持つ人もいますが、そもそも人間関係はそういうもので、それが理解できないのはある意味恐怖です。

 大好きな恋人に 「あなたって本当にバカね♥」 と云われても嬉しいだけですが、赤の他人やたいして親しくもない相手からバカ呼ばわりされても不快なだけでしょう。 恋人同士なら愛の確認作業になる性行為も、通りすがりの他人ならただの犯罪になるのと同じです。 こうした距離感がつかめない人、あるいは何らかの下心からつかめないふりをして距離を詰めてくる人のリプは、受け取る方が疲れてしまいます。

 また距離感を無視して時として下心丸出しのクソリプをつける人がしばしば中年男性と思しき人物だったりもするので (これはこれで偏見が過ぎる場合もありますが)、「キモイ」「おじさん構文 だ」 と 叩かれ、評価は地を這う結果になりがちです。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2015年6月18日)
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