画像で返信、画像掲示板特有のレス 「画像レス」
「画像レス」 とは、ネット の 掲示板 などで、一般的には文字・テキスト (文章あるいは AA の コピペ) で行う レス や コメント (返信の 投稿) を 画像 の貼り付けで行うことです。 そのためによく用いられる画像はレス画像と呼ぶこともあります。 よく使われる場所は画像を板や スレッド に直接貼り付けられる画像掲示板 (例えばふたばちゃんねる) ですが、専用のブラウザを使えば画像の URL からでも画像のサムネイル表示の形で行うことができます。
元々は、「○○の画像が欲しい」 といった掲示板や画像掲示板特有のリクエストに対して該当する画像の貼り付けで応えるためのものでしたが、その後は文章で返信すべき内容にまで画像で返信するようになり、そのまま定着しています。 ありがちなのは、ネットで ミーム になっているような画像 (ネタ画像・面白画像) やその改変版、あるいは マンガ や アニメ のワンシーンを 切り抜い たキャプチャ画像、およびこれらの 文字コラ 画像などになります。 例えば掲示板で不快な書き込みをした相手に 「死ね」 と言葉でレスするのではなく、「死ね」 と喋ってるマンガのコマを貼り付けるイメージです。
2011年にメッセンジャーアプリの LINE が登場し、しばらくしてメッセージに アイコン のような画像が使えるようになりますが (LINEスタンプ/ 10月から)、これにならってスタンプレスと呼ぶようなこともあります。
自分の言葉で返信しろ、著作権違反、キャラのイメージを棄損するとの異論も
ネットにおいては、ある程度定まった定型句や決まり文句があります。 とくに罵倒や 煽り のための言い回しではこれが顕著で、例えば誰かが罵倒したら 「オマエモナー」 とか 「氏ね」、ちょっと驚くような話なら 「な、なんだってー」 あたりがすぐにつくでしょう。
これらは ネットスラング や おたく用語 といった形で広く用いられていますが、これと同じような意味のセリフはマンガやアニメには無数にあり、そのワンシーンをそのまま投稿することで返信とする作法は前述した流れのように掲示板や画像掲示板が登場してすぐに行われるようになっています。 その後は前述した LINEスタンプの影響などもあり、ツイッター といった SNS の リプライ でも画像投稿で行うケースが広がっています。 企業が プロモーション の一環として、画像レスに使いやすいような画像を配布する場合もあります。
一方で、自分の言葉ではなく、ネットで適当に拾ってきた画像を貼り付けるだけで何かを語ったような顔をする行為に批判的な人も少なくありません。 これは画像レスに限らず定型文や決まり文句で返す投稿全てで云えることですが、「レスをするなら他人の言葉や画像を貼らずに自分で考えた気の利いたレスをしろ」 という部分もあります。
また画像レス特有の問題としては、引用の条件を満たさずに画像を勝手に使うことから 著作権 の問題が生じるほか、貼り付けられた画像の人物や キャラクター らとは無関係な形で何らかの意味や偏ったイメージをつけてしまうという部分もあります。 例えば他人への罵倒や揶揄に用いられたり、特定の政治的主張にそった使われ方をすると、ネガティブ な 「色」 がその人物やキャラについてしまうことにもなりかねません。 取り上げられた人物やキャラの ファン にとっては迷惑だと感じられることが多いでしょう。 しかしその一方で、その人物やキャラの、ひいては作品の宣伝にもなる、世に知らしめる良いきっかけだという意見もあります。