大勢のキャラが大集合! 「集合絵」
「集合絵」 とは、複数の キャラクター がほぼ同じ存在感で集まっている状態を描いた 絵・イラスト のことです。 単に何人かのキャラが集まっているだけという意味の他、マンガ なり アニメ なりのひとつの作品中に登場する主要なキャラが集まっている状態、「主要登場キャラ一覧」 みたいな意味で使われることもあります。
一方 ゲーム、とくに膨大なキャラが登場する ネトゲ・ソシャゲなどの場合、作品全体の主要キャラをほぼ網羅したような大規模な集合絵の他、特定の イベント や 新規 に実装されたキャラのみを集めたものも集合絵と呼ばれます。 例えば 「夏イベント実装キャラ集合絵」 みたいな扱いですね。 全キャラが揃っていたり、揃ってなくてもとくに大規模なものは 「全員集合絵」 と呼ぶこともあります。 ただし人数が多くても、特定のキャラのみが極端に目立つ構図の場合は、そのキャラ以外はあくまで背景のような扱いとされて、あまり集合絵とは呼ばないかもしれません。
なお コスプレ で大勢が集まって撮影した写真を集合絵や集合写真と呼ぶこともあります。 その際、一定の テーマ に沿ったものは 合わせ (合わせ写真) と呼びます。
一枚絵とコラージュ絵
集合絵には大きく分けて2つの種類があります。 その絵のためだけに描き下ろした、完成した 一枚絵 の集合絵と、個別に描かれた複数のキャラ単体の キャラ絵 を組み合わせて (コラージュ)、全体のレイアウトが一枚の集合絵のようになっているものです。 後者はそれぞれのキャラ絵を寄せ集めただけで、単体で成立する一枚の集合絵とは見なさないこともありますが、本格的な描き下ろしの集合絵の制作はかなり大変なので、よく見られるパターンとなっています。
前者の、そのためだけに描き下ろした集合絵の場合は、おのおののキャラの個性が際立つポーズをしたり、キャラ同士の関係性を反映したキャラ配置などをしつつも、全体としての一体感も求められ、非常に 難易度 の高いイラストとなるでしょう。 キャラ数が多い場合はバストアップでは横長なイラストになってしまうので、全身像や 立ち絵 の集合のような形になりがちで、全体の構図やバランスを考えたり決めるだけでも大仕事です。
それは技術的に難しいだけでなく作業時間的にも大変で、かつ既存作品の 二次創作・ファンアート の場合、自分の好きなキャラや カップリング だけでなく、世界観 や 設定 といった作品全体への深い理解も必要で、文字通り二次創作要素の集大成みたいな部分があります。
世の優れた 絵師 などは、さらりとした筆致でそれぞれのキャラが生き生きとした集合絵を折々で描く方もいますが、その能力や理解度、何より作品やキャラに対する熱い情熱に感嘆することがあります。
広告における集合絵
アイドルを モチーフ としたゲームや 擬人化 系のソシャゲなどでは、キャラクターの数が必然的に多くなり、集合絵もそれなりに見ごたえのあるボリュームとなることがあります。 一方で、駅や イベント会場 といった 公共施設 に掲出される ポスター や広告の絵面として考えると、1人1人のキャラは小さくなり、遠目で見るとモザイク画のように平板な印象となって、あまりインパクトの感じられないものになりがちかも知れません。 とくにキャラ数が20人30人となると、1人1人のキャラも立たずに全体として薄ぼんやりとした印象の絵になりがちでしょう。
その作品を代表するような中心的キャラをクローズアップすることもありますが、サービス開始前後の広告ならともかく、ある程度の期間にわたって 運営 を行っているゲームの広告の場合は新規客の開拓・獲得というよりは既存の プレイヤー への感謝といった ニュアンス も強く、それぞれの 推し に配慮する結果、特定キャラのみを特別扱いすることは避けられがちな部分があります。 その場合、ゲーム内で何らかの人気投票などを行い、どのキャラをその広告における中心に据えるかをプレイヤーに委ねる形を取って免責とする場合もあります。