本人 (本物) の正式なアカウント… 「公式アカウント」
「公式アカウント」(公式アカ) とは、もっぱら企業や団体、著名人などが設置した 公式 の アカウント のことです。 アカウントを 誤変換当て字 によって 垢 と表記することが多いため、「公式垢」 と書くこともあります。
ツイッター やインスタグラムといった情報発信力が高く有力な SNS の場合、本人認証が行われた、いわゆる認証アカウントのケースが多いでしょう。 しばしば青いバッチのような アイコン が アカウント名 につくため、青バッチアカウントにもなっています。
様々な形で運営される 「公式アカ」
運営 管理はそれぞれの組織団体や関係者、あるいは本人が行いますが、公式アカウントの運営管理を請け負う運営代行業もあり、必ずしも当事者が発信者と同じとは限りません。 運用のスタイルも、自分たちのプレスリリースをただ一方的に配信するだけの機械的な形もあれば、折々で季節や時事ネタに触れるような運用がされたり、運営管理者の個人としての人となりが出るような、温かみのある属人的でゆるい 雰囲気 を持つこともあります。
運営主体が同じか関連するもので、複数のアカウントが公式として運用されている場合もあります。 例えば アニメ の公式アカウントと、そのアニメを制作しているアニメ会社、同じ作品で展開する ゲーム やゲーム会社の公式アカ、さらに関連書籍や商品を販売する出版社やその他の企業の公式アカなどが、同時並行で運営されているケースです。
これらはどこが代表的な本部・本体だと決まっていない場合もあるのですが、おおむねそれぞれのアカウント同士が相互フォローによってつながっていて、何となく公式見解はここが出すといった使い分けが、外からも見えたりします (たまに相互連携がうまくいってないのか、見解や情報に相違が生じて揉めたりもしますが)。 通常は 著作権 を持つ 版元 (おおむね出版社やゲーム運営会社) がそのポジションにいることが多いでしょう。
なお公式アカウントが存在しない場合もあります。 その場合は、公式に代わって ファン や関連する団体などが情報発信を自主的に行っているアカウントもあります。 こうしたアカウントの場合は、何らかの形で公式が認めたり許可を出したアカウントは公認アカ、明示的に認めてはいないけれど咎めてもいないアカウントは非公認もしくは黙認アカとなります。 これらは公式と並行して運用されることもあります。 ただし公式を偽っている場合は偽アカや なりすましアカになります。
同人の世界における 「公式アカ」 は格別な存在
同人 の世界では、公式アカウントは単に公式の窓口だ、新しい情報が発信される場だという意味以上に、正当な権利者によるアカウントだとの意味が強くなっています。 このアカウントでの情報発信や見解は当然ながら公式なものとして受け取られますし、二次創作 に対するガイドラインや規約、さらには作品の 世界観 や 設定 (及びそこから導かれる 解釈) における絶対的な基準の一つともなります。 そのジャンルで活動するのなら、公式アカやその見解を完全に 無視 するのは難しいし、また原則としてそうすべきでもないでしょう。
一方で、タレントや キャラ に対する単なる ファンアート や似顔絵ではなく、見る人を選ぶような 18禁・成人向け だったり BL といった同性愛表現のある二次創作 ジャンル の話題や マンガ・イラスト などを扱う場合、公式側にこちらの話題や作品、タイムライン などが見られないよう、公式アカを ブロック するような配慮やマナーが行われることもあります。 こうした行為は 「公式ブロック」(公式ブロ) と呼びます。
二次創作の 作者 やその フォロワー がアカウントに 鍵 をかけるなどして閲覧制限・ゾーニング を行っている場合、必ずしも公式ブロの必要はありませんが、万が一にも漏れ出すことのないよう、念のため公式ブロを行うよう注意喚起が行われているジャンルなどもあります。 とくに実在するアイドルやタレント (ナマモノ) で、本人 (ご本尊) に見える形で センシティブ な二次創作を 投稿 したり感想を述べあうなどは、禁忌のような扱いがされるケースが多いでしょう。
もっとも公式ブロをすると公式からこちらが見えないと同時にこちらからも公式の情報が見えなくなってしまうので、その場合は 本アカ とは別にサブ垢などを閲覧用として 新規 に取得して、別々に運用することになります。