腹減った → 時間がない → だったら 「ウイダーinゼリー」
中二病心をくすぐる 「ウイダーinゼリー」 |
「ウイダーinゼリー」(ウイダーインゼリー/ Weider in Jelly) とは、1994年2月に森永製菓株式会社より発売された 「飲むゼリー」 タイプの栄養補助・機能性食品 (消化吸収に優れたサプリメントゼリー飲料) のことです。 1つで、おにぎりおよそ1個分のエネルギー (180kcal) がチャージできるとされます。
10秒チャージ、10秒メシとのキャッチフレーズの元、迅速に空腹感をやわらげ、人間にとって必要な水分とエネルギーを急速に 摂取 することができる、斬新で独特な商品となります (いわゆるゼリー飲料タイプの商品としては元祖となります)。
味わいは淡白で、通常は冷やして摂取し、袋状の容器を手で揉むことにより半固形のゼリーを砕いて食感 (飲み心地、喉ごし) を好みにすることもできます。 携帯性に優れたストローつきパウチ容器を初採用しているのも特徴です。 上部に突起した飲み口を口に咥え、口で吸い込むと同時に容器を手で押しつぶしながら飲みます。
筆者 の個人的な好みから云うと、結構好きな味わいなのですが、ピンとこないというユーザーも多いようです。 ただし味を楽しむような利用はあまりなく、普通は 「腹が減ったが食事を摂る時間がない」 などといった時に、空腹感を和らげる飲み方をします。 個人差やその時の体調などにもよりますが、1つ飲むと、およそ2時間くらいは空腹感を紛らわせることができるのではないでしょうか。
いわゆる缶ジュースやペットボトル飲料と違い、飲み口が小さく容器から押し出すように飲む物なので、歩きながらでも溢れることなく迅速に摂取できますし、この用途で仕事中や移動中に摂る食品としては、ちょっと他に考えられないほどの実用性、機能性を備えた食品・飲料だと云えるでしょう。
様々なラインナップがある ウィダーinゼリー
商品バリエーションは現行で6種あり、ベーシックなエネルギー補給型の 「エネルギーイン」、たんぱく質を補給する 「プロテインイン」、11種類のビタミンを補給できる 「マルチビタミンイン」、5種類のミネラルが入った 「マルチミネラルイン」、さらにキレイを補給とうたう 「ビューティーイン」、ローヤルゼリーが配合され、元気を補給とうたう 「ローヤルゼリーイン」 があります (エネルギーイン、マルチビタミンイン以外のラインナップは、現在は販売休止中ですが、不定期に再開される場合も)。
これ以外にも、容量の小さい女性特化型のウイダーFシリーズ (3種類、2001年) や、食物繊維を含んだ 「ファイバーイン」 もありました。 こちらは 2000年に特保 (特定保健用食品) を取得していましたが、その後販売を休止しています (好きだったのに… (;_;)。
この他、この商品に先立ち、1984年にパウダータイプのプロテイン食品 (ウイダー) やスポーツドリンクのような普通の缶飲料タイプのもの (ウイダーin) もあります。 1992年に登場したドリンクタイプは、スポーツブーム、健康ブームの中、期待された商品でしたが、類似商品がたくさんあるため思ったような販売実績にならず、その後改良されて大ヒットしたのが、このゼリー飲料タイプの 「ウイダーinゼリー」 だったのでした。
なお製品化に際し、アメリカのウイダー社と1983年に業務提携が行われていて、これ以外にも固形バータイプの 「ウイダーinバー プロ」 や、タブレットシリーズなども販売されています。
中二病心をくすぐる 「機能一辺倒の食事」、大量陳列はコミケ名物にも
コミケ開催中の近隣コンビニは 栄養ドリンクとウイダーin ゼリーで棚が埋まる |
若い頃は、とかく食事などには頓着しないものですし (食えればいい、腹が満たされればそれでいい的な)、実用・機能一辺倒のこの食品は、非常食や宇宙食を連想させる 雰囲気 もあり、といりわけ 中二病 的な感覚を刺激すると、おたく な 界隈 では人気があるようです。
キムタク出演のかっこいいテレビCMや、女性にも好まれる爽やかな味わいなどから、腐女子 の利用者も多くなっているようです (筆者の周りだけかも知れませんが…)
このあたりは栄養ドリンク剤や カロリーメイト なども同様ですが、「時間がない」「切羽詰ってる」 などというピンチを、逆に高揚感やモチベーションアップのために楽しむための小道具としても、とても優れたものだと云えるでしょう。 本来はアスリートのためのサプリメントという位置づけの商品ですが、そそるんですよね…ストイックな感じがして…。
なおこうした機能性が受けてか、コミケ を開催期間中の 東京ビッグサイト 周辺のコンビニエンスストアでは、この ウイダーinゼリー が大量に陳列されることがよく知られています (売り場一面が ウイダーinゼリー だらけになる)。 今ではすっかりコミケ風物詩の一つ、コミケ飯 の代表格のようにもなっていますね。
また中には、コミケの 待機列 に参加中、突然の便意などを催さないように、数日前から食事を ウイダーinゼリー のみに切り替え、胃や腸の中を空っぽにする…なんて剛の者もいるようです (半分 ネタ ですが、半分は マジ 入ってるみたいな…)。 別に体に害はないでしょうが、健康に良くもないでしょうから、無理はしないようにしましょう。
マンガの締切りに追われている時、心強い味方となる 「ウイダーinゼリー」
マンガ の 原稿 の 締め切り に追われ、徹夜 続きで 修羅場 のような作業を続けていると、ドリンク剤による ドーピング も含め、この 「ウイダーinゼリー」 の頼もしさは異常なものがあります。
何しろ片手でペンを持ちながらでも摂ることができますし、空腹感が解消されながらも満腹感までには至らないため、眠気を催すこともありません。 眠気覚ましドリンクやコーヒーなどはカフェインによって空腹時に取り過ぎると胃の痛みなども覚えやすいものですが、とりあえず 「ウイダーinゼリー」 を摂っていれば胃の中が空っぽではないので胃痛も起こりにくくなりますし、長期保存が可能で大量に買い置きしておけるのも頼もしさに繋がります。
まぁ締切りなどは事前に分かっているものですし、きちんと計画を立ててきちんと作業していたら、土壇場で慌てることもないのでしょうし、同じ200円を使うならおにぎりを1つ2つ食べたほうが良いのでしょうが、何となく 「ピンチに陥って 「ウイダーinゼリー」 でエネルギーをチャージしている自分」 もどこか心地良い部分もあって、やめられませんねぇ… ウイダーinゼリー。
ちなみに筆者は家の近くのコンビニで調達することが多いのですが、一時期店の棚からローヤルゼリー入りが消えたことがあり、「あれ、またラインナップから消えたんですか?」 とコンビニの店主に尋ねたら、「売れないから発注しなかったんですが、これからは入れておきます」 と云われて、以来その店の在庫から切れたことがありません。
別にそういうつもりで尋ねたわけではないのですが…何となくそれ買うのが義務みたいな感じがして、今はそればっかり買うようになってます…すみませんです…。