シチュエーションものの定番… 「万引きお仕置き」
「万引きお仕置き」 とは、店舗で万引きを見咎められた女性などが、男性の店員に捕まり警察への通報や学校への連絡などを ネタ に脅され、性行為を行うことです。
主に エロ な作品・コンテンツ においてみられる 定番・お約束 の展開、あるいはそうした内容を含む ジャンル や カテゴリ を指す言葉です。 攻め側 の人物やその 属性 を問わないことから、異性愛もので女性が 受け の場合、モブ (とりわけ おじさん)との相性がよく、代表的な シチュエーションもの (弱み握り・握られ系)となります。
内容としては、お店で万引きをした キャラ や人物 (例えば女子学生) が店員に捕まり、店の奥のバックヤードや事務室に連れてこられ、万引きした商品を出すように指示されます。 その後、名前や住所、学校名などの聞き取り調査や書類への記入、生徒手帳 などの提示を命じられ、身元が押さえられます。 その後、「まだ盗んだ品を隠しているんじゃないのか」 と身体検査と称して体を触ったり服を脱がせたり、「警察や学校、親に知らされたくなかったらいうことを聞け」 などといった脅しがかけられ、お仕置き (罰) としての性行為に至ります。
「弱みを握られて性的に言いなりにされる」 というのは、痴漢もの や惚れ薬・媚薬もの、時間停止系や睡眠系のものなどと同様、余計なストーリーを省略してすぐに性行為に移行できる点で 作者 にとっても 読者 にとっても 「便利」 なもので、実用性が求められがちなエロパロにおいてはこうしたシチュエーションは重宝されます。 とくに万引きお仕置き系は 「性的にガードが堅いキャラに対して性格をあまり変えず、また意識を保ったままで適用できる」「マンガなどで絵映えするキャッチーなシーンが描きやすい」(後述します) などから、多用されがちな傾向があります。
なお万引きなどの犯罪行為を行うような性格ではないキャラの場合、誰かの罠にはめられた形にするとか、万引きした友人や知人を庇って自分が罪をかぶる (ただし友人や知人は万引きしておらず、単なる誤解だった) ような形を取る場合もあります。
弱み握り系は絵映えするキャッチーなシーンが描きやすい
万引きお仕置きなどの 「弱み握り系」 の作品は、キャラを 「言いなりにできる」「無茶な命令にも従わせる」 という流れを、比較的無理なくできる点が魅力でしょう。 痴漢やレイプものなどでは腕力でねじ伏せる必要が生じたりもしますが、言葉だけで言いなりにできるというのは、作画の上でも楽ですし、加虐的あるいは被害者キャラに 感情移入 した被虐的快感を得やすいものだったりもします。
また万引きした品物を手に持って M字開脚 しつつ自分の手で局部を広げるとか 全裸土下座 の姿を写真や動画に撮られる (作内撮影) とか、生徒手帳を手に持ってピースサインをしながらフェラチオをするとか 手コキ をする、1人で何人も同時に相手にするとか、通常ではありえないようなシーンを面倒な筋書きや屁理屈をつけずに簡単に展開できるのも魅力です。 こういうシーンは、「抜き絵」 として独立した一枚の イラスト として描くのは簡単でも、物語の中のワンシーンとして落とし込むのは結構面倒くさかったりします。 万引きお仕置きでは基本的にどんなシーンでも、捕まえた店員の命令次第で可能となります。
なお オチ(結末) はあってもなくてもどちらでも問題はありません。 行為が終わった後、「もう二度とするなよ」 などと店員が言い放って終わったり、逆に女性の側が行為によって性に目覚め 淫乱オチ になるなどがよくあるベーシックなパターンでしょうが、ちょっとしたアレンジで余韻を持たせたり、さらなる性行為への導入口とする場合もあります。
例えば 「そもそも万引きという事実自体が存在せず、店員による陰謀だった」 という種明かしをするアレンジもありますし、撮影した写真や動画を脅しのネタにしてもう一度性行為を行うとか、場合によっては店員によってお仕置きされた後、同じ学校の男子生徒や教師にその様子を目撃され、「言いふらされたくなかったら俺にも同じことをしてもらおうか」 などと第二ラウンドが始まる寸前で終わるようなパターンもあります。
どんな商品を万引きするのか
万引きする商品は不自然にならない範囲で低価格なものほど良く、100円程度のキャンディーやキャラメル、グミ、ガムなどの小さいパッケージのお菓子が好まれるようです。 とりわけ森永ハイチュウの人気は高いものがあります。 これは1975年発売で誰でも知っている商品であること、若い女性が手にしても違和感がないからでしょう。 安価なシャーペンや消しゴムといった文房具も選ばれがちなアイテムです。
一方、女性っぽい化粧品や アクセサリー の類を選ぶ場合もありますが、この場合は読者である男性になじみが薄い商品となるため実感がわかないこと、そうした商品が並ぶ店で男性やおっさんばかりが店員だという設定に無理があるなどで、あまり見かけません。 またお菓子などに比べて価格が高いのもネックです。 商品価格の高い安いは万引きや犯罪の構成要件に直接関係がありませんが、価格が高すぎると犯罪としての悪質性が高まりすぎますし、安ければ 「たった100円で犯されちゃうのか」 という哀れさ、惨めさも演出できます。
従って舞台となる店舗も、どこにでもあって読者である男性になじみもあり、またおっさんの店員やバイトがいても無理がなく、陳列される商品も数百円 レベル のものが中心となるコンビニやスーパーが選ばれがちでしょう。 またこれらの店舗のバックヤードはおおむね乱雑であまりきれいでもない (というイメージがある) のも、顔もろくにわからない冴えない男性が面白がって受けキャラを いじめ る モブ姦 のような描写の多い作品では好都合の場所だと云えるかもしれません。