同人用語の基礎知識

自キャラ面/ キャラ前立て

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飲み会の余興などで、自分のキャラ絵をおでこに貼って… 「自キャラ面」

 「自キャラ面」(自キャラ前立て) とは、自分の描いた キャラ絵印刷 して小さなお面、あるいは鎧兜の前立て状に加工し、自分の顔もしくは額や頭に装着することです。 個人的な趣味としてこれを行う人もいるかも知れませんが (一応そういう人を見たことはあります)、多くの場合は、コミケ といった全国から人が集まるような大規模な 同人誌即売会 の後の打ち上げや飲み会とか、マイナー系マンガ雑誌などの編集者と漫画家が集まっての忘年会などで、ある種の余興として行われることが多いでしょう。

 目的としては、大勢の人が集まる飲み会で初対面の人もいてお互いのことはよく知らないけれど、それぞれが描く マンガイラストキャラ といった作品はよく知っているという状況下で、「私はこのマンガを描いているものです」「僕の描いているキャラはこれです」 という 自己紹介的 な目印、名刺 代わりにして使われるものです。

 作者 と顔を合わせるのは初めてでも、相手の顔や額にその人の作品が掲示してあれば、それが誰かが一発で分かります。 別に掲示するのは作者名 (ペンネーム) や ハンドル、作品タイトルといった文字でも構わないですし、掲示する場所も胸元あたりに貼っても良いでしょう。 実際、パソ通 の時代の大規模な オフ会 では、ハンドル名や ID などを印刷した名刺や名札を胸元につけて参加するみたいなケースは多かったですし。 しかし 絵描き が集まる イベント であれば、視覚的な の方が何かと分かりやすいですし、お酒が入る席ならではの気軽さもあって盛り上がることもあるようです。

 また宴会中にちょっとした ゲーム などを行い、負けた人に 罰ゲーム としてキャラ絵をつけるよう命令する場合もあります。

キャラのお面は自作と主催者が用意する場合があり、さらにエロの場合は…

 キャラのお面自体は絵を複写 (コピー) した手軽なものが多く、10cm四方とかサイズを決めて、事前に 「自分のキャラの絵をコピーして持参してください」 みたいなアナウンスがされて行われることもあれば、幹事となる誰かか、出版社や編集部で用意されている場合もあります。

 いくら自分が描いた自分の好きな絵やキャラとは云え、それを自分の顔や額に貼り付けるというのはかなり気恥ずかしいものですし、それで見ず知らずの他人と挨拶するというのもかなり辛いものがあります。 苦手な人はほんとうに苦手なようです。 こうした余興的なルールは ノリ の良い 界隈 では割と見かけますが、せいぜい 属性名乗り を兼ねて ラミバッチ にして胸元につける レベル くらいが多いので、自キャラ面や前立ての集いに実際に参加するとかなりのインパクトがあります。

 しかもそれが 健全系 の作品ならまだしも、エロ18禁 の作品が中心の集まりだと、いきおい絵もエッチなモノが多くなり、エロ漫画業界はわりと若い女性作家も多かったりしますから、ある種のセクハラやいじめではないのかといった感じもしないでもありません (とくに罰ゲームの場合は)。

 ちなみに筆者が見た中で一番インパクトがあったのは、エロ絵で女性キャラがいわゆるM字開脚をしている絵を額につけた状態で挨拶に周っている作家さんですかね。 どこからどうみても立派な変態で、まあ描いているマンガも本人も変態なのでそれはそれで構わないのでしょうが、吹っ切れた変態はある意味で 無敵な人 すぎてちょっとした神々しさやオーラさえ感じるものでした。

 ネット が普及した後、自分の恥ずかしい 書き込み に対して 「親前音読 (それ親の前で音読できるのか)」 といった 煽り がありますが、本物の変態はそんなの余裕でクリアできるような気がします。 筆者も 普通に できるような気がするのはなんとも…。

オンラインの飲み会などでは…

 チャット やミーティング用のコミュニケーションツールといったネットを使って遠隔地を結ぶサービスが普及すると、オンライン飲み会 が行われるようになります。 また 3DアバターVtuber といった文化とそのためのツールが広がると、参加者が 3D キャラやイラストをオンライン飲み会のアバターとして設定して参加するようにもなりました。 ある意味これは、自キャラ面や前立てのデジタル化だとも云えます。

 この状況では本人の顔を隠してキャラを前面に押し出した使い方ができるので、不特定多数で集まることが苦手な人も含め、むしろ気軽に自キャラをお面というかアバターとして利用するケースが多くなっています。

 とくに 2020年から世界的な感染拡大を引き起こし、日本においても多数の感染者や死者を出している新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) が問題となると、コミケといったイベントも延期や中止になったり、開催できてもイベント後の打ち上げや飲み会の自粛が求められるようになりました。 こうした世相の中、ZOOM飲みや Meet飲みといったオンライン飲み会の流行と共に、より一層の自キャラ面での参加が増えているようです (ちなみに筆者は会議ツールに FaceRig + Live2D を使って する子 で参加するケースが多いですw)。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 2004年12月16日/ 項目を再構成しました)
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